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寝台列車、キャンピングカーは宇宙すぎる

子供の頃は、寝台列車に乗って母の故郷函館まで行くのが夏の定番だった。飛行機に乗ることもあったけど、寝台列車も半分ほど利用していた。

その頃は確か上野駅出発だったように思う。北斗星だ。

私は乗り物に乗るのが全般好き(飛行機・船・電車・車)だが、大元は、この寝台列車体験から来ているのではないかと思う。

美しく青い車体がホームに入ってくる。夜出かけること自体が子供には十分すぎるほどのイベントであるのに、この中にお部屋があるなんて。もちろん開放型のB寝台とか、3段ベットとかの低価格な寝台を手配していたのだが、それにしてもカーテンを締めれば自分の個室。お泊まり会であり旅行であり、好きな乗り物に乗れて、個室にこもれる、最上級の楽しみがそこにあった。音を立てずに食事をしたり兄とコソコソ話したり、子どもながらに朝方、廊下の椅子に座り窓から太陽を眺めたりして。何もかもが楽しくて楽しくて、世界一楽しい乗り物だと思った。

それが。

大人になり。キャンプをするようになり。

キャンピングカーという奇跡の乗り物に出会った。何だこれは。寝台列車のトキメキを1億倍にしたくらいに、いろんなものがつまりすぎている。テーブル、キッチン、テレビ、ベットこの空間に宇宙を感じる全てが。(寝台列車に個室があることは子供時代には知らなかったし、あっても我が家には無縁だったし)

それをレンタルできることとなり(大人って素晴らしい)、家族で出かける時のワクワクは、まさに幼き頃の寝台列車に乗った時のそれだった。

やっぱりベットが好きだな。車の中という個室空間のさらに、自分だけの空間。運転席上の広いベットよりも、後部に配置している1人用の狭〜いベットが最高だ。小さい小窓なんかついてて、一生ここから外を見ていられる気がする。

息子が羨ましい。こんな体験を子供の時にできるなんて。

いやでも、だいぶ大人になった私だけど、ワクワクが止まらず、1回のキャンピングカー体験で1年は生きていけるように思う。

あの狭い宇宙空間を感じられる次の機会を、何度も何ども夢見てる。



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