歯のない、いつも一緒
昨日コンビニのバイト中、グレーの柔らかそうなパーカーを着たおじいちゃんに「いつも一緒」と人差し指をこちらと自分に往復させながら2回言われた。
そのおじいちゃんを見たのは初めてではなかったから、「店員としていつも同じ曜日にいるよな」ということか、もしくは「いつも俺のことを接客しているよな」ということか、とびっくりしながら悩んでいた。
自分は結構お客さんに対しても強気な姿勢での接客スタイルを採用している。なぜならば、最低賃金でここまでかしこまる必要はあるのか、なぜこちらが謝らなければならないのかと考えてしまう瞬間が多いからである。しかし、ただぶっきらぼうで感じの悪い接客をするのではなく、一番くじでA賞を当てた子供とハイタッチをしたり、詰め放題のニンジンみたいにパンパンになったレジ袋を「すみません」と恐縮しながらも愛嬌を持って渡したり、基本は大学生のバイトをまっとうしている。
しかし、タバコの銘柄をぶっきらぼうに言ってきて、知識も探す時間もないので「すみません番号わかりますか」と健気に尋ねた時に、デヘンと呆れたように笑ったオヤジに会った時や、くっさいエコバックをドンと置いて、ピッしている間にどんどん詰めれば良いのに会計後にこっちが詰めるのを待っている人間に会った時には、とても無愛想になってしまう。そして、秘技「あーとーざーまあー」(ありがとうございましたと見せかけて、ざまあと悪口を言う技)を出してしまうのである。
『はい、大丈夫です』と返事をされたら「あ、え、どっちですか、?ワラ」と言ってしまうこの私であるからこそ、
このおじいちゃんにも「いつも一緒???」と聞くことができた。
そして三度目の「いつも一緒」を聞いた後、伝わっていないと悟ったのか、おじいちゃんはおもむろにマスクを外して、こちらに人差し指を向けながら、ゆっくりと言った。
「「「「袋、一枚」」」」
うそーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
歯がないだけで、「袋一枚」が「いつも一緒」になっちゃうの?!?!?!???
本当に、びっくりした。。。。。。。。。
、、、、、。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
歯、入れた方がいいかも。。。。。。。。。
「袋一枚」が「いつも一緒」に聞こえるなんて結構やばいよね。。
でもありがとう。またお待ちしております。
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