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人は何故死を意識するのか...。
生と死。この世に生を受けたならば、存分にこの世を生きなければいけない。けれど、常に"死"の恐怖がついて回る。
この世を一生懸命生きなければならないけど、何処か死について考える事が多い。
考えてみれば生と死って逆なのでは?って思ってみたり。
要は、死=元の場所へ帰る。人が何故死を考えるのだろう?自殺を考えようとするのだろう?その答えはきっと、僕達は冒険者だからだ。
つまりそう僕達は"旅人"なんだ。
旅に出てるから、普段食べない料理も旅行中は沢山食べてみる。見たことがないものを探しにいく。沢山触れてみたくなる。
でもずっと旅に出てると、急に家が恋しくなる。
知らない土地、知らない人達も刺激的だけど、やっぱり気の知れた仲間や友達や家族が一番。だから時々凄く帰りたくなるんじゃないかな?
それが所謂"死を意識する"になるんじゃないかって…。
僕の書き方のせいで凄く死を軽く扱ってたり、軽く思ってるんじゃないか?って思われそうだけど、僕だって命の重さを知った。十分すぎる程にね。
だからこそ、生と死について深く考えて、様々な側面から考えてみた。言ってしまえばこの記事はフィクション的なお話の様な感じで聞いて欲しい。
僕達が家にいる時に、まだ訪れた事がない未開の土地。見たこともない美しい景色、食べたことがない味も想像できない料理。その多くをこの目で確かめる為に旅行の計画を立てる。
ただ飽くまでも計画でしかないから、そこで起こる様々な体験は理解できない。だからこそ自身の足でその地に踏み込んでみるんだと思う。
そうそれが僕達が生まれる理由。
赤ちゃんとしてこの世に産まれて、様々な体験をする。ただ全てが計画通りに進まないために、苛立ちを覚えたり、不安に感じる時もある。だけどその未来はきっと自分が写真等でみた美しい景色なのだと信じている。
そして多くの経験をする中で、ふと家に帰りたくなる。
そう…。死を考えるのだ。
苦しみ、痛み。それは計画とは大きく異なっている。まさか自分がこんな目に遭うなんて思ってもみない。だから恐怖を覚えるし、自分の未来に目を背けたくもなる。
人って痛みの感じ方も、捉え方も様々なので、皆が皆、それに耐えられるわけじゃない。
だから「この旅を途中で中断したくなる」のだろうか?
だからその解決策として、僕は旅人と表現した事を訂正しようと思う。
ズバリ僕達は「風来坊」だ。
何処からともなく現れて、目的もなく彷徨う。そして降り立った先何かを見つける風来者。
風と共に現れて、風と共に去っていく。そして何を見つければその花を摘んでいく、そして少しその場所にいて、また新たな地へ歩んでいく。
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風来坊さん、風来坊さん。貴方は何処から来たのですか?
それは自分にもわかりませ。
風来坊さん、風来坊さん。どうかこの人々を救って下さい。
よろしいでしょう。僕で良ければ引き受けましょう。
風来坊さん、風来坊さん。ずっとこの地にいて下さいませ。
それは自分にもわかりません。それは全て風が教えてくれることですから。
僕は旅に出る事も、戻る事も出来ます。いつだってもと来た道を辿って帰る事だって出来るのです。ですが、今はまだ彷徨い歩こうと思います。
目で見る事も、肌で感じる事も、耳で聞くことも。全て新鮮で美しいとすら感じるからです。
それはたんぽぽの一生と似ています。たんぽぽはどうやってこの地へ来たのかを知ることがない。降り立った場所に種を落として、そして種を飛ばしているのです。
僕達風来坊は、何処からともなく現れて、何処かへと飛んでいくのです。
だから死を意識する事も、生にすがる事も。それも一生です。間違いでも正しいでもない。それも全て含めて人生であるとしか言えないんです。
ただ、せっかくその地へ降り立ったのならば、もう少し歩いてみるのもいいかもしれない。土産話は多ければ多いほど盛り上がるものだから…。
目的のない風来坊であるのなら、いつ何処で何が起きるかわからないからこそ、その一生、その一足、その全ての瞬間瞬間をただ味わい尽くしていくだけでいいのだろう。
その目で見ることも、その耳で聞くことも、貴方の五感で感じる事全てが、新鮮であるのならば、貴方が降り立った場所で誰かに伝えていく。
「貴方の進むべき道は、思っている程に険しいものでもないんだよ。」
「だから怖くても少し歩んでみては?」
その生き方こそが、風来坊である事の最大メリットなのでは無いだろうか?
生きるとは、人生とは。常に導き、教え、そして伝えていくものなのだと思います。
だからこそ人生は面白い。だからこそ残酷でもある。
僕はまだ風来坊として生きていたい。
僕の降り立つ場所がどんなものであるか?
それは誰にもわからないからだ…。