強く生きる為の術なんて学ばなくてもいい。弱ければ弱いほど僕らは集まれる。集まった分だけ強くなれる
スイミーという絵本見たことありますか?
小さな小魚が沢山集まって、遠くから見ると大きな魚に見えるって本。
子供の頃。確か小学生の頃かな?
国語の時間に僕たちはみんなの前で一人ずつ交代しながら声を出して読んだ記憶があります。
周りに赤い魚たちが泳いでいる海に、一匹だけ黒い魚が迷い込んで来るという話の始まり。
仲間が皆マグロに食べられてしまって、泳ぎが上手いスイミーだけが生き残る。
他の赤い魚たちが「一緒に泳ごうよ」と誘っても、スイミーは「大きな魚に食べられちゃうから怖くて泳げない」と言います。
赤い魚たちはどうにかしてスイミーと一緒に泳ぎたい。
そして赤い魚たちはスイミーの周りを守る様に泳ぐ様になるんです。
その姿が遠目から見ると大きな魚の形になって、外敵から身を守ってくれるようになったというお話。
僕はね、子供の頃これを見てもイマイチピンとこなかった。幸運にも友達には恵まれていたし、何不自由がなかったから。でも大人になってふとこの物語を思い出した時に
「この世の中もこういう社会になれば幸せになれるだろうな」と思ったんですよ。
今の世の中。心が疲れていたり、病んでいたり
そういう方が非常に多い。
周りにカミングアウト出来て、自分は辛いんですと正直に言える環境ならばいいですが、そうでない方も多いんです。
一昔前は鬱なんて言えば弱い人間の象徴でした。
なんて情けない。人として産まれてそんな休んで勿体無い。強くなれ!強く生きろ!やり返せ!お前それでも俺の子供か?なんてね。
確かに理不尽な事もある
ムカつけばなんだてめえと歯向かえればいいですよ。
そんな簡単に物事が上手くいくならば、それほど楽な事はない。強さで解決出来ない物事なんて山のようにある。
そんな社会にはぐれてさ
仲間はみんな染まっちゃった。
自分だけ知りもしない場所に迷い込んだ。
誰も自分のことなんて知らない。
誰も自分の存在に気づいてくれない。
そんなときほどスイミー読んで欲しいと僕は思う。
たかが絵本だなんてとんでもない。
こういう絵本だからこそ、たくさんのヒントをくれる。
人間なんて強がっていても一人では生きていけない。
いくらでも粋がっても一人では戦えんでしょ?
極道だって、一人じゃ不安よ。
暴走族だって一人じゃ子犬よ。
貴方の苦手な上司も
怖い先輩も
嫌な先生も
親も
いじめっ子も
みーんな弱い。
弱いからこそ集まる。
じゃあさ初めから弱いと認めて
自分の居場所を見つけるのはどうだろうか?
弱いから強い人を見つけるんじゃなくて
弱いから弱さを知っている優しい人を探せばいい。
いやいやそんな人おらんて
ならばネットやSNSで探せばいい。
自分の素性なんて知らないんだからさ
みんな0からのスタートじゃん。
0ならば1になるだけでしょ?
駄目ならばまた0を探す。
そして1になって2になって
どんどん大きくなる。
そうすればさスイミーの様に大きな魚になれるんだ。
みんなで集まって強く生きてるんだよね。
外敵だって入れやしない。
集団ほど怖い存在はないからね。
その為のネットじゃないの?
集団で誹謗中傷して1人を潰す下らない場所ではないよね?
僕たちは弱い
限りなく弱い
セーム・シュルトだって弱い。(怖えけどw)
ヒョードルだって弱い(もっと怖いわw)
みんな弱いから誰かに助けを求める。
助けを求められて繋がれると喜べる。
僕たちは小さくて弱いから
みんなで一つになるんだよね。
そうじゃなきゃとっくに人類は滅亡している。
そして沢山集まって生きて
もしあの強かった人が小さくなっていたら
手を差し伸べてみて?そしたらあなたは英雄ですよ。
人間なんて弱い、あなたは十分それを学んだでしょ?
もう強がる事をしなくてもいいから、こっちに来なよって
そんな風に1つが2つになって
どんどん大きくなるんだ。世の中綺麗事では済まないけれど、根本的にはまぁそんな感じでしょ?
小説を沢山読んで来たけど
無性に今スイミー見たくなってきた。
絵もきれいだし語り口も優しいし
今の時代こういう作品が最も大事かもね?
中々絵本なんて読む機会ないじゃない?
そんなときほど読んでみよう。
きっと新たな発見があるかもね…
それではまた🐟🐟🐟🐟🐟
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