描き方講座企画その1 水の描き方
というわけで、今回から数回にわたって一つの絵を完成させるための講座をやっていきたいと思います。
まずは、キャラだけ完成してるこちら
これに前景となる川の水を描いていきます。
あ、そうそう、実際に川遊びする時はライフジャケット着ましょうね。
それでは始めましょう。
水の塗り方の基本
まずはこちらをご覧ください。
これが水の塗り方の基本です。実は以前紹介した4色を使って塗っていく方法と基本的には変わりません。
まずは「馴色」で塗った後、「陽色」を置いたら、その周りや輪郭を「真色」で塗って更にその周りや物の内側の部分を「陰色」で塗るって方法です。
で、単純に4色だけ使って塗るのもそれはそれでいいのですが、今回はそこに一工夫していきます。
では始めていきましょう。
4色で色塗り
はい、まずは馴色で水を塗っていきます。
まずはキャラの足回りから。
次にこんな感じで別レイヤーで水の位置を決めていきます。フリーハンドでかまいません。
キャラの部分を切り抜いて足回りの水レイヤーと合成します。
大きめな波を追加。割と大げさでもかまいません。
別レイヤーで陽色を足します。
真色を塗っていきます。凹凸や波の形を意識しましょう。
真色の塗り方に変化をつけ、陰色も同様に塗りました。
これはこれでいい感じではありますが、今回は更に工夫をしていきます。
塗りに一工夫
というわけで工夫をしてくんですが、ここでそれぞれ4色の意味をおさらいしましょう。
陽色は光が強く当たる部分、真色は光が当たることで物体の色が強く出てる部分、陰色は光が当たってないので暗く見える部分、馴色は暗くなってる部分が暗順応でちょっと見えやすくなった部分、とこんな感じでしたね。
今回はこれ等の色の持つ役割を更に強調することで水の質感を表現していきます。
陽色は光が強く当たって白く飛んでる部分なので今回は手を付けません。
まずは真色です。
真色は光が当たって物体の色が強く出る部分でしたね。で、水なのでこの部分は色というか質感が強く出てると考えて、光をより強く反射してると解釈します。つまりこの部分に映り込みを描き込んでいきます。↑は映り込みの基盤として空の感じを出してます。
そして、周辺の山や木々を想定して緑の斑点を描き込んでいきます。
色や彩度等を微調整してそれらしくしていきます。
次は陰色です。
陰色は光が当たってない部分です。水で光が当たってないとはどういうことか。つまり透過して向こうが見えるのがこの部分なのです。というわけで、ここでは水が透過して見えるキャラの脚や水底を描き込みましょう。
あーここで屈折とか色収差とかの表現使えばもっとそれっぽくなったんだなあ…まあ、講座だし、難しくしすぎるのもどうかと思うし今回はこれで勘弁…
脚も水底もない波の部分はどうするのか…つまり向こうの水面が見えてます。
こんな感じでそれらしく描き込んで、ぼかしたり色を調整したり、グラデーションかけたり色々試していきましょう。
さあ、そして馴色なんですが、ここはどうするのか。
いくら光が当たってないとはいえ、周辺の光が多少は反射してきて当たってるはずですので、わずかながら周囲の様子が映り込んでます。なのでそれを表現しましょう。
真色の映り込みと同様のものをここでも作ります。
それを色んな合成法で試してしっくりくる感じのやつを選びます。透明度も適宜いじりましょう。
以上でできた全色のレイヤーを表示させるとこんな感じ。おお、なんかそれらしい。
それでは更にエフェクトを追加していきます。
水しぶき
白で水しぶきを描き込んでいきます。デフォルトブラシの丸っぽさをうまく生かしていくといい感じになります。
上で描いてきた水の表現を使って映り込みのある水しぶきを数個描いていきましょう。これはほんの数個を大きめに描くといい感じです。そのうちの一つを特に大きく描きましょう。
完成
というわけでこれで今回の水表現は完成です。
思った以上に上手くできちゃった。
水に関してはこの後背景としての水面の描き方もやってく予定ですので乞うご期待。
これからどんどん完成させていきますのでぜひお付き合いください。それではまた次回をお楽しみに!