人間の直感力育てることとAIのいく先を体験できる映画・マンガについて
Vogueに掲載されていた「直感力の正体」
直感は、しばしば判断を誤るし、誤った判断を勝手に正当化もするが、直感力によって判断し行動していくことの方が、自分が選択肢て生きていくという観点からは豊かな生き方だし、直感力を磨いていくことは可能だという話でした。
私が好きなキャリア理論は、
計画的偶発性理論と呼ばれるもので、「個人のキャリアは偶然の出来事の積み重ねによって決定されるという前提のもと、その偶然をチャンスと捉え活かすことで、自分のキャリアを良くしていく考え方を指します。」
ということで、直感力をベースにしたものです。
また、中野さんは、直感力に対するものとして、論理や理性に基づいてゆっくりと慎重に判断を下す機構で、Cシステムと呼んでます。
現在のAIは、こちらの帰属するシステムという位置付けです。
正しいことを決めるのは、誰か?
という問いを挙げていらっしゃいます。
AIにこれをやらせると、人間を滅ぼしてしまえという結論を出してしまうという事例を挙げています。
昔からロボットはどこまで人間に近づけるのか?ということはSFの古典的なテーマでした。
いくつか偏った事例になりますが、ピックアップします。
まず、何といっても1968年のスタンリーキューブリック監督の
2001年宇宙の旅
HAL 9000(AI)の暴走(HALは、IBMを一文字ずつずらしているというのは有名な話)のエピソードは、衝撃的な話でした。
それは、HALが人が話している内容を解析して自ら混乱し、自分の身を守るために暴走したという設定です。
未来の二つの顔
身を守るために、自分を人格を持ったAIへと進化したという設定のマンガがあります。原作は、1983年にジェイムズ・P・ホーガンによって発表されたもので、日本で星野之宣氏がマンガ化しています。
壮大な実験が行われますが、その前提が以下の通りです。
「次世代の推論プログラムに基づく人工知能は学習によって自分自身を改変できることから、機能維持のために自己保存機能を有するようになり、いずれは自身の機能維持に必要なリソース配分を優先して人間の命令に背く様になる、即ち、意図せずして人類に対して敵対行動をとる可能性を示唆する」
この前提をスペースコロニーでドローン対人間でどちらが生き残るかという実験をしたのが、この作品です。
プルートゥ
これが、手塚治虫原作の鉄腕アトムの中でも名作であるプルートゥを題材にした浦沢直樹氏にかかると、史上最大のロボット(AI)は、単純に全ての人間の情報を詰め込んだだけでは、ロボットがシュミレートを繰り返すばかりで目覚めないから
目覚めさせるために、「偏った感情を注入する」という方法を取ります。
偏った感情で「憎しみ」を注入して生まれたアブラー博士は、まさに世界を滅ぼすという判断をしましたよね。
これには、かなりゾクゾクしました。
今は、ネットフリックスでアニメ化されているんですね。
やっぱり、ネットフリックスだなあ・・・・。
村上たかし氏の「PINO」
この作品は、人間とロボットとの戦いというものからは一線を引いていて、手塚治虫作品でいう「ロビタ」のような日常広く利用されているロボットのPINOが何らかのきっかけで感情を持ってしまったことに起因して、その原因を探っていく中で生き物のために自分の時間に寿命がセットされた時に「心」を持ったという設定です。(ネタバレですみません)
ロボットが仮に心を持ったとして、それを判断する評価尺度を作ること自体ができるのか? それは、人間からするとコントロールできない範疇となることから、脅威の対象となり、排除する方向に行くであろうという社会のシステムが淡々と描いてある秀作です。