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菅田将暉じゃヒーローすぎる
これは菅田将暉の話ではない。北村匠海の話だ。
そしてめちゃめちゃ今更だが、この動画の話である。
尋常じゃない頻度でこのFIRST TAKE版を聴き返している。
朝起きて猫、昼休みに猫、寝る前に猫、実家の犬からクレームが入りそうだ。
こんなはずじゃなかったくらい、北村匠海の歌う「猫」が切実すぎて、わたしまで打ちのめされた。
「君の顔なんて忘れてやるさ 馬鹿馬鹿しいだろう」の部分、ぱっと聴きは相手に「馬鹿」って言っているように聴こえる仕掛けがあるのだけど、北村匠海が歌うと、「君」本人には絶対「馬鹿」なんて言えなかったから一人になって言ってみたけど、それすらひっこめて「馬鹿馬鹿しいだろ」って誤魔化しているような感じがする。
全身で君を求めてる、ってところでも、本当にその時君を求めているふうに見えるのだけど、これは演技だ!俳優だぞ!みんな騙されるな!(ここ大好き)
そして金髪が似合いすぎる。眉毛を黒く残した金髪にあこがれる。猫背なのもいい。横から見た画が美しすぎる。
全然歌の話じゃなくなってきた。
北村匠海をテレビで見かける度、地上波にあるまじき暗さだ(勝手なこと言ってごめん)と思っているのだけど、この曲は北村匠海が歌うからグッとくる。
たとえば菅田将暉が歌うと、猫になった「君」がフラッと戻ってきてしまう。というか猫になるまでもなく戻ってくる。
「さよならエレジー」で、作曲者である石崎ひゅーいがセルフカバーをするにあたり、「この曲は菅田将暉のヒーローっぽさを意識して作ったけど、自分が歌うときは女々しい感じを出すようにしている」みたいなことを言っていた。
そうなんだ、菅田将暉じゃヒーローすぎる。
「君」はたぶん、猫になったって帰ってきてくれないし、それでもいいから帰ってきてほしいっていう、かなわない感じはたぶん北村匠海が歌うからこそ、迫ってくるんだよな。
そういえば石崎ひゅーいを生で見たのは、2013年、初恋の嵐のライブにゲストボーカルとして来ていたときだった。
1曲目に演奏された「あの子の首すじ」という曲にその時も打ちのめされて音源をずっと探しているのだけど、全然見つからない。ライブの帰り、クリスマスを目前に、彼氏じゃない男の子の隣で、わたしたちは赤坂見附駅のホームで電車を待っていて、あれは夢だったのだろうか。
調べてみたら赤坂BLITZ閉館するらしいじゃないか。いよいよ打ちのめされるな。
北村匠海、ぜったい歳上のお姉さんに翻弄されててほしいって思ってるの、わたしだけじゃないよね?(逮捕)
おしまい。