アジアでカバーされた韓国の曲
80~90年代、ドラマや音楽、映画などの文化産業においてアジアで最も勢いがあったのは日本で韓国もそこから影響を受けることがあり、日本の歌が海賊版を通じて聴かれてたり、韓国の歌手が日本の曲をカバーすることもありました。その一方で韓国で人気を得た歌が他のアジアの歌手にもカバーされ人気を博す事例もありました。今回は、アジアでカバーされた韓国の音楽をご紹介します。
●イ・サンウン / ダムダディ
1988年、まるで少女漫画の男装した女の子が現実に現れたかのようなボーイッシュスタイルでデビュー。彼女の代表曲である「ダムダディ」は、1989年にタイの音楽グループ・Foreverによって「Dum dee Doo dee」というタイトルでカバーされた。
●DJ DOC / DOCと踊りを
1994年にデビューしたヒップホップグループ・DJ DOCが1997年に発表した「DOCと踊りを」は全世代が共感しやすい歌詞とメロディーで当時、韓国でも大ヒットし、DJ DOCを知らない中高年層にも人気を得た。それから10年後の2007年にはDJ OZMAによって「E.YO.NE!!」のタイトルでカバーされた。
●Koyote / 純情
1998年にデビューしたKoyoteの「純情」。London BoysのI'm Gonna Give My HeartのメロディーとNeil Sedakaの恋の片道切符をサンプリングした曲で韓国でも大ヒットし、彼らの代表曲となった。2006年にはDJ OZMAが「純情 〜スンジョン〜」としてカバーした。
●SechsKies / COM' BACK
1997年にデビューしたSechsKiesの4集タイトル曲「COM' BACK」は、早くて強いビートに一糸不乱な剣群舞が特徴で男性的でラフなコンセプトを見せ人気を博した曲である。2007年に若手俳優ユニット、PureBOYSが日本語でカバーしている。
●DJ DOC / Run To You
2000年にDJ DOCが発表した代表曲「Run To You」は大ヒットを記録し、この曲が収録された5集アルバム"The Life... Doc Blues 5%"は発売後、わずか1週間で10万枚を売り上げるなど大成功を収めた。2006年にはDJ OZMAが「アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士」としてカバーし、日本でもヒットした。DJ OZMA曰く、韓国ではDJ DOC、香港ではアレックス・トー(脫掉として中国語のカバー)が同曲を歌っていたため、「日本版のRun To Youをやりたい(作りたい)」としてカバーすることになったという。また2006年9月には実際に韓国で本家のDJ DOCとジョイントライブを行い、共演を果たしている。
●パク・チユン / 成人式
韓国の女性ソロ歌手、パク・チユンが2000年に発表した楽曲「成人式」は、4集アルバムのタイトル曲で官能的なサウンドと卑猥な歌詞、破格的な振り付けで大人気を獲得した。20年以上経過した現在でもアイドルグループを目指す練習生なら踊ったことがあると言うほど有名なダンス曲。2001年には日本の女性3人組ユニット、United Jazzyが「The First Night」という曲名でカバーしたことがある。
●FreeStyle / Y(Please Tell Me Why)
兄弟で結成された2人組のヒップホップデュオ・FreeStyleの代表曲「Y(Please Tell Me Why)」。この曲は3集アルバム「Freestyle +3」に収録されており、もともとタイトル曲は"男たちの世界"という別の曲だったが、韓国のブログサービス・CYWORLDで全く宣伝していなかったY(Please Tell Me Why)が突然、BGMとして使用され、その後も口コミによって徐々に人気を集めた。その影響によって地上波にも出演し、音楽番組でも披露されるようになった。2005年には台湾の歌手、潘瑋柏(ft. 弦子)が「不得不愛」としてカバーしており、2007年には日本の女性歌手・世理奈によって日本語でカバーされた。
●KARA / HONEY
韓国の女性5人組アイドルグループ・KARAが2009年に発表した楽曲「HONEY」はグループ初の1位を獲得し、KARAにとって人気アイドルグループとしての地位を固めた記念すべき1曲となった。2010年には台湾のアイドル・郭書瑤がアルバム「Honey」でカバーしている。