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2000年代に活躍した女性バンドル『ZONE』について

ZONE』は、2001年にランタイムミュージックエンタテインメントからデビューした女性アイドルグループ。グループ名は、英単語の「Zone」を由来とし「領域」を意味する。ZONEの頭文字はアルファベットの最後の文字「Z」であることから「底辺からのスタート」という意味も込めて名付けられた。ライジングプロダクション所属だった4人組の女性アイドルグループSPEEDの影響を受けたガールズグループの1つである。

デビュー前、6人組体制だった頃のZONE(当時のメンバーは小学生~中学生)

1998年3月、北海道札幌市にある芸能養成スクールのスタジオ・ランタイムにて、TAKAYOを中心とした8人編成のダンス&ボーカルグループとして結成。その後、6人組となり、最終的に4人編成となってデビューが決定した。1999年にKnockers Recordsからシングル『believe in love』でインディーズデビュー。同シングルに収録の「僕はマグマ」のミュージック・ビデオでの「弾けない楽器を小道具として振り回すパフォーマンス」をヒントにバンド+アイドル = バンドルとしての活動を開始。以後、このようなパフォーマンスは、ゴールデンボンバーやDISH//などが応用することになる。

バンドルとして登場した現役時代のZONEのメンバー4人

2001年2月7日にソニー・ミュージックエンタテインメント内のSony Recordsからシングル『GOOD DAYS』でメジャーデビュー。SPEEDをベンチマークしたグループであるが、4人ともSPEEDよりもルックスが良くて歌もダンスも上手かった。メンバー構成も1人1人に個性とキャラクターがあり、バランスよく成し遂げた。メンバーは本来、SPEEDのように歌って踊れるダンスグループを目指していたが、所属芸能事務所であるランタイムミュージックエンタテインメントの図らいでバンドスタイルに方向転換された。しかし、4枚目のシングル「世界のほんの片隅から」ではメジャーデビュー後、一度だけ、元々メンバーたちが目指していたボーカル&ダンス路線でパフォーマンスを披露した。以降は、再びバンドスタイルに戻り、楽器を生演奏するなどの成長も見せた。当時は同じようなタイプ(3人組や4人組)の女性アイドルがたくさん活躍していたため、大衆から大きな人気を集めることは出来なかったが、楽曲には恵まれていた。井上真央が主演のTBS系列ドラマ30『キッズ・ウォー3 〜ざけんなよ〜』の主題歌に起用された代表曲『secret base〜君がくれたもの〜』、『GOOD DAYS』、『大爆発 NO.1』、『一雫』、『世界のほんの片隅から』、『true blue』などシングル曲だけでも良い歌が多い。2003年、TAKAYOが短期大学進学のため脱退。新メンバーとして2004年にTOMOKAが新加入。TOMOKAはZONEのデビュー前、8人組体制または6人組体制だったときに4人と一緒にレッスンをしていたが、デビューする際にZONEのメンバーから外されてしまった。TOMOKAが加入した後、MIZUHOも「春に高校卒業を控え今までの10代での経験を振り返りつつ見つめ直し、これからの自分の未来を考える時間を保ちたい」という理由により脱退を表明。当初は残ったメンバーで活動を継続する予定だったが、シングル『笑顔日和』のジャケット撮影時に「MIZUHOのいない3人のZONEはZONEではない」との結論に至り、2005年4月1日の日本武道館公演を以ってグループは解散した。以後、彼女たちのポジションは同じ4人組のアイドル&ガールズバンドであるSCANDALが埋めることになる。

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