韓国のDA PUMP・4人組のボーイズグループ『1TYM』について。
『1TYM』は、1998年にYGエンターテインメントからデビューした韓国の男性アイドルグループ。韓国アイドル第1世代の全盛時代に登場し、ヒップホップをメインとする楽曲で人気を集めた。グループ名は「One time for your mind」の略である。
「ヒップホップコンセプトのアイドルグループ」・「デビュー当時の年齢が10代後半(17歳~19歳)」・「1990年代後半にデビュー」・「男性4人組」・「90年代後半~2000年代前半にブレイクした」という点で日本で例えると、ライジングプロダクション所属のDA PUMPのようなポジションに近いグループである。ただし、彼らが活躍していた当時の韓国ではジャニーズの影響力は僅かにあったが、ライジングプロダクションの男性グループの人気は低く、DA PUMPが韓国のアイドル(現在までのK-POPアイドル)に与えた影響は皆無であるため、韓国内での認知度は低い方であった。
むしろ、w-inds.、Lead、FLAMEといったライジング勢の男性アイドルグループたちは韓国よりも台湾での反応が良く、人気が高かった。台湾では2002年にDA PUMPの影響を受けたヒップホップコンセプトの男性アイドルグループ「ENERGY」がデビューしたとされている(ちなみに1TYMのデビュー曲も台湾語でカバーしたことがある)。その一方で安室奈美恵やSPEEDなどの女性アイドルたちは韓国にもファンが存在し、ある程度の影響を与えた。
1998年11月15日、ヤン・ヒョンソクが設立し、「MF企画」から改名した音楽事務所「ヤングン企画」(現在のYGエンターテインメント)の第1弾アーティストとしてデビュー。10代の青少年たちと女性ファンが熱狂する要素を取り入れてヒップホップミュージシャン+アイドルというイメージを掲げる戦略を活用した。作詞作曲・ラップメイク・振付をセルフプロデュースできるアイドルグループは当時としては珍しく、新人離れした実力により韓国の主要ヒットチャートで1位を獲得した。彼らの活躍が後に同じ事務所からデビューするBIGBANGへ受け継がれることになる。韓国内でヒップホップジャンルをベースにする男性アイドルやダンスグループの先駆け的存在と言えるでしょう。
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