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1994年放送の深夜番組『Mars TV』について

Mars TV』は、1994年にフジテレビの深夜番組枠「JOCX-TV2」で放送されたバラエティ番組である。当時、人気のあった同局の子供向け番組『ウゴウゴルーガ』の大人版として製作され、「火星から番組を送出し、フジテレビの電波を乗っ取って放送する」といったコンセプトで放送されていた。

『Mars TV』のオープニングタイトル

お笑い芸人たちによるコント、アーティストたちのスタジオライブ、AV女優たちによるストリップ等を主軸としていた深夜番組でテレビ放送と平行して北沢タウンホールなどの会場で「Mars LIVE」というライブ公演も行われていた。ライブでも番組と同様にお笑い芸人、AV女優、ミュージシャンが出演し、パフォーマンスを披露していた。

番組に出演していたお笑い芸人たち

ナレーターはSMAP×SMAPでお馴染みの田子千尋、フジテレビアナウンサーの中村江里子、榎本加奈(本人も番組に参加)。番組には底ぬけAIR-LINE、ジャリズム、吉村くん、アニマル梯団、LaLaLa、そして当時まだブレイク前だったバナナマンなども出演しており、新人アイドルがアダルトゲームをプレーするコーナーもあった。スタジオライブではGLAY、EAST END×YURI、フィッシュマンズなどが出演。

『Mars TV』‐ EROS ストリップのコーナー

ストリップコーナーは、お笑い芸人のコント→AV女優のストリップ→コント→ストリップというように、ストリップ見たさに最後まで番組を見てしまうように構成されていた。地上波で女性の裸体の放送は現在も禁止されておらず、放送当時もストリップ = 芸術というのを前提に放送した。しかし、画面がモザイクで修正されているものの、ストリッパーの局部を画面一杯のアップで映したりすることもあり、当時の放送基準にも制定されていた「全裸は原則として取り扱わない(陰部まで映す状態を指す)」という項目に違反している可能性が高いため、視聴者からも苦情が寄せられた。

番組に出演していたEAST END×YURI、ビビアン・スー

当時は、テレビ東京の「ギルガメッシュNIGHT」などが好評だったこともあって、過激で攻めた内容だったにも関わらず番組自体はあまり人気が得られなかった。結果的に放送開始から5ヶ月(1995年3月)で打ち切りが決定し、終了した。以後、フジテレビは1997年の「A女E女」まで深夜のお色気路線は初期のオールナイトフジ(1983年~1985年)以来、再び自粛することになる。

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