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深夜のワイドショー番組『トゥナイト2』ってどんな番組?
『トゥナイト2』は、トゥナイトを前身として1994年から2002年まで約8年間放送された深夜のワイドショー番組である。前番組のトゥナイトとは異なり、女性リポーターを多く出演させたりするなど若い女性が見ても役に立つような女性視聴者も意識した番組作りがなされた。同時代に放送されていたテレビ東京のギルガメッシュNIGHTと同様に女性でも視聴していたという人も多い。放送当時は現在の地上波よりもコンプライアンスが厳しく、テレビの影響力も強い時代だったため、男女問わず視聴者やスポンサー等から「不適切・不純・アダルトな内容ばかりで不快」といった苦情が非常に多く寄せられていた。番組が放送されていた90年代前半〜2000年代前半は、既にBPO(放送倫理・番組向上機構)が存在している頃だった。※当時は「放送番組向上協議会」という名前で活動。
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1980年代半ば頃から中曽根康弘首相のお色気番組自粛要請により、地上波におけるコンプライアンスが厳しくなる。その煽りを受けて当時、民放各局の深夜番組は脱・お色気の風潮が強まっていた。そんな状況の中でテレビ東京は、「男性向けのお色気番組では批判されてしまう可能性が高い。今は女性の社会進出が進んでいるため、女性向けのお色気番組をやってみたらどうか?」ということから女の子のためのエッチ番組というコンセプトの下で「ギルガメッシュNIGHT」を制作し、20代 ‐ 30代の若い女性層から人気を博す。この影響を受けてトゥナイトも路線を変更することにする。
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前番組の「トゥナイト」は主に成人男性をターゲットとした内容が多く、男性層を中心に人気を博していたが、1994年で一旦番組は終了する。そして、その後、リニューアルされた「トゥナイト2」では青木 愛、せがわきり、岡元あつこ、遠藤あゆみ、しいなまお、そめやゆきこ、高尾晶子といった女性リポーターが多く出演していたことが特徴的である。若い女性リポーターがお色気系の企画にも積極的に取り組むことで女性視聴者にも分かりやすくて見やすい役立つ情報番組として好評を得ていた。
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女性リポーターでは高尾晶子、岡元あつこ、せがわきり、青木 愛が有名であり、女性アシスタントでは元長野朝日放送のアナウンサーだった斎藤陽子の人気が高く、グラマラスな衣裳を身にまとった司会ぶりで注目を集めた。そんな女性出演者を全面的に押し出した番組で安定した視聴率を維持していたが、2002年の番組改編期で深夜帯をお笑い枠にするというテレビ朝日の編成方針により、2002年3月をもって番組は終了した(番組の終了は規制やクレーム、視聴率低迷が原因ではない)。