オウンドメディアのライター報酬が1文字1円から20円までばらつく理由
オウンドメディアの記事制作を外注しようとしているみなさま、ライターの報酬をいくらにすべきか、迷ったことはありませんか?
ライターの報酬は1円~20円程度までピンキリです。なぜ、ライターの報酬に単価の差が生まれているのでしょうか。本稿では、オウンドメディアのライターの報酬が0円から20円までばらつく理由を解説してまいります。
オウンドメディアの記事単価の算出方法とは?
そもそも、オウンドメディアのコンテンツ制作業務の単価は、どのように算出されるのでしょうか。オウンドメディアのコンテンツ制作の単価を計算する方法は、大きく分けて3つあります。
文字単価
記事単価
時給単価
文字単価とは、制作した記事の文字数に応じて報酬が支払われるものです。1文字単位で計算すると手間になるため、多くの企業は「5,000~6,000文字で6,000円」といった形で、1,000文字単位で切り上げて計算します。オウンドメディアの記事としては、主流となる算出方法です。
記事単価では、文字数に関係なく1記事あたりいくら、という単位で報酬が設定されます。ECサイトなど短文で多数のページを作る企業や、エッセイなど文字数よりも記事の質にこだわりたい案件の場合に、よく採用されます。
時給単価とは、制作した記事の文字数や記事の本数に関係なく、作業をした時間に応じて報酬が支払われるものです。インターンや、アルバイトとしてライターを雇っている企業で多く見られる算出方法です。作業時間が遅いライターほど高単価になってしまうため、一般的にはあまり採用されていません。
本記事では、大多数の企業が採用している「文字単価」におけるばらつきに注目して、ライター報酬にかかるさまざまな要素について解説してまいります。
どんなライターの文字単価が高くなる?
では、どのようなライターの文字単価が高くなるのでしょうか。
経験豊富なライター
ライター歴が長いライターは、単価が上がる傾向にあります。さらに、知名度の高い媒体で執筆実績があったり、専門性が高い記事を執筆した経験が豊富にあったりするライターの単価は、高くなる傾向にあります。
背景には、Googleが高品質の記事であると評価する基準が絡んでいます。Googleは、信頼できる記事の条件として「E-E-A-T」という4つの要素を示しています。このE-E-A-Tとは、以下4つの頭文字を略したものです。
E: Experience(経験)
E: Expertise(専門性)
A: Authoritativeness(権威性)
T: Trustworthiness(信頼性)
(参考)”Google General Guideline” (Google検索品質評価ガイドライン)
ライターに専門分野での実績が豊富にある場合、Googleはその記事が専門分野において信頼できると評価します。すると、専門的なキーワードで検索されたとき、その記事は上位に表示されるのです。そのため、ライターの執筆経験が豊富なライターの文字単価は、高めに設定されます。
ライター歴が1年程度の場合は、文字単価1円~2円ほどとされるのが一般的です。そして、3年以上の経験を持つライターは3円以上の単価が相場とされています。
専門性の高いライターは、分野によって大きく金額が異なります。クルマ、腕時計など専門的な知識が求められるライターでは、4,000文字の論評記事で10万円など、1文字20円を超えることもあります。
高いスキルを持つライター
専門性、経験の長さに続いて、コンテンツ作成に関連する高いスキルを持つライターは、単価が高くなります。具体的には、SEO対策ができるライターの単価は高めになります。
SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、あるキーワードを検索した際に、特定の記事を検索結果の上位に表示させるために講じられる対策のことを言います。
オウンドメディアの記事をたくさんの人にアクセスしてもらうためには、丁寧なSEO対策を実施し、検索結果の上位を狙うことがひとつの手です。そのため、SEO対策を実施できるライターの単価相場は、1文字3円以上と高くなります。
SEO対策については、以下の記事でも解説しております。あわせてご覧ください。
高度な専門知識を有するライター
ほかには、医師免許、看護師免許など、専門知識を持つライターの単価も高くなります。これは、先ほどご説明したE-E-A-TのうちE: Expertise(専門性)に関連しています。専門性の高い記事は読者のニーズも高く、Googleから高い評価を得られます。
さらに、専門知識を有し、専門的な内容を正確に執筆できる人は少ない傾向にあります。そのため、高度な専門知識があり、専門性の高い記事を書けるライターの単価は、5円〜10円以上と高くなるのです。
知名度の高いライター
さきほど、オウンドメディアをたくさんの人に読んでもらうためには、SEO対策をして検索結果の上位に表示させることが重要であるとご説明しました。
他方、オウンドメディアのアクセスを増やすためには、その他に知名度の高いライターを起用する方法もあります。
知名度の高く、SNSで高い拡散効果が期待でき、「バズる」記事を書けるライターは、なかなかいません。そのため、単価も10円以上と高くなるのです。
どんなコンテンツの単価が高くなる?
ここまで、ライターが設定する単価はどのような要素で決定されるのか説明してまいりました。しかし、ライターの単価は、執筆を依頼するコンテンツの内容によっても異なります。では、具体的にはどのようなコンテンツの単価が高くなるのでしょうか。
ブログや解説記事は単価は低め
オウンドメディアのWeb記事において比較的単価が低くなるのは、解説記事です。この解説記事とは、業界の専門用語を解説した記事や、仕事のコツをシェアする記事などを指します。
たとえば、「ブログってなに?ブログを始める方法・コツ・手順を紹介!」といったタイトルの記事をご覧になったことはないでしょうか。このような記事は、比較的書けるライターが多く、難易度もさほど高くないため、他の記事と比べて単価は低く、1円~2円程度に設定されます。
インタビュー記事の単価は高め
上記に対して、インタビュー記事の単価は、高く設定されます。オウンドメディアでは、社内の人材をインタビューした記事がしばしば企画されます。
インタビューにおいて取材対象の深層心理にある本音を引き出し、読者が満足する記事を書くためには、高いコミュニケーションスキルや専門性が求められます。
また、インタビューでは多くの場合、取材先へ出向き、写真を撮影し、音声の文字起こしをしてから記事が執筆されます。そのため、インタビュー記事は解説記事と比べて手間と時間がかかります。以上の理由から、インタビュー記事の単価は、10円以上に設定される場合も珍しくありません。
専門性の高い記事の単価は高め
次に、専門性の高いジャンルの記事単価は高くなります。具体的には、YMYLのジャンルです。YMYLとは、Your Money Your Lifeの頭文字を取った言葉で、Googleが”Google General Guideline” (Google検索品質評価ガイドライン)で提示している以下のようなジャンルのことです。
私たちが生活する上で必要不可欠なお金が大きく動くジャンルや、健康や生活に深い関わりのあるジャンルは、Googleによってその情報の正確性などが厳しく評価されています。
上記のようなジャンルの記事を書く際には、とりわけその情報の取り扱いに注意が必要です。しかし、対応できるライターは限られています。
そのため、このようなジャンルの記事の単価は、10円~20円程度と高額に設定されます。
ライターの担当業務の違いが単価に反映される場合も
ここまで、記事を執筆する人と、記事そのものそれぞれについて焦点を当てて、単価との関連についてご案内してまいりました。その他の単価に影響する要素が、ライターの作業範囲です。
ここからは、執筆以外にライターが実施する作業と、報酬の取り扱いについて解説してまいります。
記事の企画立案、構成案の作成
駆け出しのライターは、記事をイチから作成することができません。記事のテーマを設定され、構成案まで作って初めて記事化できるレベルの方が多くいます。
それに対して、記事の企画・構成案作成から担当できる熟練のライターもいます。この場合、企画・構成案作成ぶんの報酬が文字単価に上乗せされるケースが多くなります。
画像選定や図表の作成
読者の目を引きつけ、ときには目を休ませるため、記事には画像が挿入されます。この画像選定には時間がかかります。そのため、画像当たりで料金が設定されることもあれば、記事単位で料金が設定されることもあります。
画像選定よりも工数がかかる「画像作成」や「図表作成」も、オプションとして別料金が設定されることが一般的です。
修正対応
ライターが納品した原稿に対して、大掛かりな修正を依頼すると、修正費が追加で必要な場合があります。加筆した文字数に応じて料金が算出されたり、修正の回数に応じて料金が算出されたりするケースがあります。
取材・写真撮影
インタビュー記事の場合、記事の料金とは別に、取材費や写真撮影費が別に設定される場合がほとんどです。または、取材費込みで1記事いくらという記事単価で計算されることもあります。
事前リサーチ・アンケート調査の実施
執筆の前段階で、記事の内容をサポートするためのリサーチやアンケート調査をライターに依頼することがあります。事前リサーチやアンケート調査の結果を基に執筆した記事は、独自性が高まり、記事全体の説得力が増すためです。このような調査の費用は、文字単価に盛り込まれる場合と、追加料金が設定される場合があります。
CMS入稿
CMSとは、Contents Management Systemの略で、Webコンテンツを一元的に保存したり、管理したりできるシステムのことです。Wordなどで納品された原稿をCMSに入稿する作業をライターに依頼する場合もあります。この場合は、入稿費として、1記事数千円に設定されることがほとんどです。
専門家としての監修
Googleが高品質の記事であると評価する要素のE-E-A-Tのうち、A: Authoritativeness(権威性)を高めるために、専門家に記事の監修を依頼する場合があります。
記事を執筆したライターとは別の専門家に記事の内容をチェックしてもらったり、執筆から監修まですべてを専門家に依頼したりする場合もあります。いずれにしても、1記事あたりで料金が算出される場合が多く、その料金は数万円にも及ぶ場合もあります。
短期納品
最後に、納期によっては追加料金がかかる場合もあります。たとえば、とにかく急ぎで記事を納品してほしい場合には、特急料金を追加すれば対応してくれるクライアント・ライターもいます。
WERITEの料金体制
ちなみに、弊社のWERITEの料金はこちらのように設定しています。こちらの基本料金は、編集費込みの価格です。
こちらの記事では、実際にオウンドメディアを外注する際のお見積例を掲載しております。ぜひご覧ください。
ライターを単価だけで選ぶのはちょっと待って
ここまで、オウンドメディアのライターの単価がなぜここまでばらつくのか、ライターの報酬に係る要素とともについてご説明してまいりました。
ライターと一口に言っても、そのスキル、経験、能力にはばらつきがあります。オウンドメディアの執筆を外注する際には、単価の安さだけではなく、依頼する作業範囲やオウンドメディアの運営目的に合わせて、ライターを選定することをおすすめします。
弊社WERITEチームには、多様な実績と専門分野を持つライター・編集者が所属しています。どうぞお気軽にご相談ください。
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