児童相談所が保護した乳児は、母乳で育つ権利が奪われるケースについて
METのサミット「社会的養育の現状について」でお話させて頂いた内容
当財団紹介
私たちは小さい団体ですが、バリアフリーが必要である個性特化型の子どもたちに、ダンスを通じて「夢や希望は叶うもの」という自己啓発を講演会で伝えています。また障がい者自立支援のグループホームをしながら、ベトナムの孤児や子ども食堂への支援などを行っています。
テーマである社会的養育について
子どもは社会から守られる権利があると、児童福祉法では定められているわけですが、児童虐待の話題が堪えません。最近では富田林で2歳の子が殺されました。なぜ子どもたちが社会から守られていないのか。法整備に何が必要なのか。
先日、富田林で殺された2歳の子は、大阪府の児童相談所は「要保護」から「最重度」に認定していたそうですが、引き継いだ富田林子ども家庭センターは一度も家庭訪問をしないまま「要保護」から「要支援」にリスク判断を引き下げていたそうです。
ここで皆さんにお配りした「もうおねがい、ゆるして。ゆるしてください、おねがいします。ほんとうにもう、おなじことはしません。ゆるして。」とノートに書いて助けを乞うも目黒区で殺された結愛ちゃんの事件を例にあげたいのですが、香川県西部子ども相談センターから「継続支援が必要な重大な事案」という引き継ぎを受けていたにも関わらず品川児童相談所は情報提供程度として放置していたそうです。
(https://www.asahi.com/articles/ASL6J52P5L6JUTIL00H.html)
このように児童相談所は、まだまだ実務運用が不安定であり、不当な一時保護で大阪府は裁判で負けたこともあります。現在、子ども庁の創設や一時保護の権限を警察に移管する検討がなされるなど、まだまだ発展途上の制度です。
そこで私たちが問題としたいことは、結愛ちゃんは児童相談所に「前のパパがいい」と意見表明した際のことです。親権者ではない前のパパ、つまり本当の親は、子どもが虐待を受けていても、子どもの個人情報を提供してもらえないということです。親権を奪われた非親権者は法定代理権を奪われるので、児童相談所に開示請求すら出来ないのです。
お配りした子どもに会ってあげることが出来ない母親の資料についても説明しておきます。
(https://bunshun.jp/articles/-/56167)
父親に連れ去られた乳児、或いは父親に母親を追い出され残された乳児は母乳で育つ権利さえ奪われます。それでも裁判所は継続性の原則で母親から親権を奪う。共同親権中でも子を母親に会わせない親が親権者となる実務運用があります。子の権利主体に照らせば、健全な人格形成に影響を受けるのは当然です。抱かれたり、喜んだり、幸せを感じると分泌されるオキシトシンはシングルペアレントで育った子どもに少ないことは科学的に立証されています。
目黒区の結愛ちゃんの話に戻りますが何故、法定代理権のない実親が死体と会えるのか、それは子どもの相続権です。子どもが死ぬと相続権が生じますから開示請求も出来るようです。しかし死んだ後に開示請求して事実を知り謝罪や賠償を求めても子どもは帰ってきません。ごくたまにしか子どもに会ってあげることが出来ない、その実子の無垢な笑顔は、もう戻ってきません。
一緒に登壇されている乳児院の施設長様や児童養護施設の施設長様もご存じかと存じますが、親権者の父親に虐待を受けてた子どもが乳児院に入所しても、親権のない母親には、その事実を伝えることができません。法定代理権がない親には、個人情報はお伝え出来ないからです。
現行法の法制度上、子どもを別居親に会わせようとしない、或いは会わせない親に対して罰則がないことから、全く子どもに会ってあげることができていない親も少なくないわけですが、それは子どもにとって、別居親、非親権者からネグレクトを受けていることと同じです。しかし別居親、非親権者の故意によるものではありません。
そこで親権者による児童虐待を防ぐ一法整備としては、社会的養育として、子どもの福祉として、子どもの人格的利益を保障するためにも、両親の権利は離婚しても子どものために必要であることと考え「未来の子どもたちのために出来ること、しなければいけないこと」として私たちは活動しております。
ありがとうございました。以上です。
サポートして頂ける皆様に感謝しております。この費用はプロジェクトとは別に、子どもたちの支援活動に充てて頂いております。今後とも、どうぞよろしくお願いします。