好きなアニメキャラを語る② 「星野アクア」の半身(『【推しの子】』)
私は有馬かなの素直さが大好きだ。
世間の荒波に揉まれても、人を恋する気持ちを失わないでいる童心が。
私は黒川あかねの正しさが大好きだ。
たとえ世界中を敵に回しても、答えを求めてしまうだろう、孤独が。
星野ルビーの天真爛漫さが、私は大好きだ。
闇にさえ、真っすぐに落ちてしまうことのできる、純粋さが。
彼女たちは、血の通ったキャラクターだ。
自分の感情を捨てないまま、「人間のまま」、大人になろうとしている。
もしそのために、嘘をつかないといけないならば、
それはこの現実こそが、嘘つきの世界なのではないだろうか。
私は、星野アクアの不器用さが大好きだ。
君は引き剥がそうとする。過去の自分を。
君は引き剥がそうとする。復讐の憎悪を。
幸福を求めて、それでも君が、引き剥がすことができないもの、
きっとそれが、「人を愛すること」なんだね。
私は人生のある時に、それまでの自分を殺してしまった。
そして人生をやり直した。
星野アクアは、転生した。
でも、きっと彼は、誰よりも、やり直せなかった。
星野アクアが手放さなかった「半身」。
それを捨ててしまえば、きっともっと楽に生きられるもの。
その手は「愛をつかんだまま」、生きようとして、もがいて、もがいている。
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