「突如、電車に乗ると吐き気が出るようになった」という症状
今日は少し珍しい症状の患者さんの症例について、ふれてみたいと思います。
原因不明の不調
患者さんの症状は、「ある日突然、電車に乗れなくなった」というものです。
乗っていると1駅持たずに、吐き気をもよおすとのことでした。
施術(治療)は、自律神経への影響が大きい部位に細心の注意をはらいながら行いました。
3回目(2週間後)の来店時に、「4駅までは耐えられるようになった」という報告がありました。
5回目(4週間後)には、通勤の片道1時間は耐えれるようになり、6回目(5週間後)には往復しても大丈夫な状態まで回復しました。
以降は再発に不安があるとのことから、1ヶ月後、2ヶ月後と間隔を開けていき、ご本人が自信を取り戻せたタイミングで終了しました。
先日、6年ぶりに来店され「再発の徴候を感じる」とのことでしたので対応中ですが、現在のところは調子が良いようです。
珍しいけど一人じゃない
「昨日まで乗れていた電車に急に乗れなくなる」という症状は、とても珍しいですが、開業以来3人診させていただき、だいたい同じような経過で改善していきました。
ご本人にもお伝えしていますが、僕自身も何が本当の原因かはわかりません。
ただ、発症している状態と向き合い、体を施術対象と非施術対象に分け、都度経過とともに治療計画をアップデートする必要があることだけは分かっています。
逆に、はじめから「自律神経の問題」「頚椎の問題」「精神的なストレス」などと決めてかかると、改善することができないように感じます。
ちょっと変わった症状で悩んでいる方へ
読者の中には「自分もちょっと変わった症状で悩んでいる」という方はいらっしゃるかと思います。
そんな方に、僕からできるアドバイスが1つあります。
それは「治療法を自分で探さないほうが良い!」です。
問題がありきたりの症状で、かつ発症して間もないのであれば別ですが、おそらくは
・どこへ行っても良くならない
・何をやっても改善しない
・長期間悩んでいる
という状態だと思います。
少しきつい言い方になりますが、
そもそも自分で療法を選んで治るくらいの症状なら、とっくに治っていると思いませんか?
例えるなら、自分がほしいという薬を処方してくれる病院を渡り歩いて、「どこへ行っても治らない」と言っているようなものです。
そういう医師はいるかも知れませんが、基本的に治療とは患者さん一人一人に合ったものを、先生の判断で行うものです。
薬で治したいと思っても、それでは治らない状態のときもあるんです。
僕たち治療系セラピストは、患者さんの言いなりになることはありませんし、予め決められた療法があるわけではありません。
その代わりに、目の前の患者さんに最適な施術(治療)法を提案します。
ぜひ悩まれている方は、そのような治療院を探してみてください。
きっと出口は見つかると思いますよ。
ファイト!