視診が下手な人はココを意識しよう
日曜日は、【駆け出しセラピストに送る言葉】を配信しています。
先週から始まった「問診・視診・触診を治療につなげるコツ」、2週目は【視診】です。
1週目が気になる方は、⇩からお越しください。
「視診下手」を勘違いしていませんか?
視診の回も、ありがちな勘違いから始めます。
視診下手によくありがちな勘違いは、「隅々まで観察したり、記憶しなければいけない」と思っていることです。
皆さんは大丈夫ですか?
視診の目的は、問診同様に目の前の患者さんの症状を改善することです。
言い換えるなら、治療(施術)に不必要な情報を見つける必要もないし、メモを取ったり、記憶する必要もありません。
そんな話をすると
「いや、もしかするとコレを見落としたことが後々響くかも」
という方がいますが、もしそうであれば、それは視診のミスではなく問診のミスです。
視診は、問診を元に行わなければいけません。
でももし患者さんから
「先生、症状と全然関係ない場所だし、問診でも全然聞かれなかった場所をなぜそんなに診るんですか?」
と聞かれた時に、症状や問診との関連を伝えることができるなら、それは必要なので必ず見落としがないように診てください。
そんな事も合わせて考えていただけると、今回も有意義なnoteになると思います。
視診の役割
前項でも軽く触れましたが、「視診は問診の内容を考慮して行う」事が必須です。
つまり問診の段階で、視診する場所は既に決まっています。
また上位の先生の治療を受けたことがある方ならご存知と思いますが、この【視診】というステップがほとんどありません。
じつは、ほとんどの場合、問診中に終わっています。
それくらい、問診は視診と関連性が強いものなんです。
例:屈曲すると腰が痛い
・この人の屈曲とは、どんな屈曲なんだろう?
・今も座っているけど、痛くないのかな?
・痛い時/痛くない時の周囲の関節や組織は、どうなっているのかな?
・屈曲に必要な筋肉は、うまく機能しているかな?
無理に同時進行するとミスの原因になるので、はじめのうちは意識だけ同時進行するといいですよ。
慣れてきたら、1項目ずつ同時並行で進めていくなど、焦らないことが上達への近道です。
はじめはテンパるかもしれませんが、落ち着けば必ずできます。
頑張っていきましょう。
コレを意識するだけでも上達する
視診で最も意識が必要なのはじつは【代償運動】です。
⇩の本に詳しく乗っているので、資料がない方は揃えてみてください。
「テキストは読んで代償運動は理解したけど、治療にどうつながるか分からない」
という方は、⇩更に踏み込んでまとめていますので、併せて読んでみてください。
最後に
視診も問診の時同様、必要な能力は患者さんへの興味です。
目の前の患者さんは「何をする時、困っているのか?」「その時、体では何が起こっていそうなのか?」を、多数の可能性からある程度絞り込む事ができるようになると、施術時間の短縮にもつながります。
繰り返しになりますが、視診上達の一番のコツは興味です。ぜひ意識してみてください。
来週は、いよいよ触診ですね。
ではまた