「痛みはないけど、しびれてる」という方へ
どちらが悪い状態?
みなさんは「痛み」と「しびれ」、どちらが悪い状態か分かりますか?
しびれを伴う症状には、神経性と血管性がありますが、どちらも基本的には「痛み→しびれ→マヒ」の順で悪化します。
改善する場合はその逆で、「マヒ→しびれ→痛み」の順になります。
正座したときを思い出していただくと分かりやすいかもしれません。
長時間正座をしたあと、立ち上がろうとすると、足の感覚がないことに気づきます。そのあと、しびれが来て、痛みとなり、正常な状態に戻るという経験は誰もがあると思います。
しかし、実際にしびれを伴う症状を持つ患者さんに、このことを伝えると「想像とは逆だった」という方が多い事がわかります。
そのことから、しびれを伴う症状を持つ患者さんには、必ず最初にこの話をしています。
勘違いをしたまま治療(施術)をすると、「しびれていた場所が痛くなったんだけど」というクレームにつながってしまいます。
しびれを放置しないで
前述した通り、しびれを軽視している方はとても多いというのが実状です。
しかし、しびれの先には感覚の鈍化という状態が待っていて、ココまで行くと私たちセラピストが改善させるには難しい領域になるだけでなく、後遺症が残ってしまう可能性が高くなります。
症状には「放置して治るものと、治らないもの」がありますが、様子を見るのであれば、その期間はどちらも最長で2ヶ月を目処にしてみてください。
期間に具体的なエビデンスはありませんが、骨折でもそれくらいで通常は治るはずなので、それ以上放置すると症状に変化はなくても、改善しにくくなってきます。
「もっと早く治療を受けていたら」と、後悔につながらないよう、体を大切にしてください。