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治療家の心得63【人の振り見て我が振り直せ】
先日、カイロプラクティックの集まりに参加してきました。
参加者は約50人で、
・日本カイロプラクターズ協会(JAC)
・国際カイロプラクティック師連盟(FJIC)
・日本カイロプラクティック師協会(JSC)
に所属するカイロプラクターがほとんどでした。
イベントでは、上記団体の長が司会者の問いに答えたり、実技セミナーが開催されたのですが、期待していただけに私にとっては残念な内容でした。
各団体の溝は埋まらない
今回のイベントの目玉は、何と言っても「今までバラバラで活動していた3団体が合同で開催した」ということでした。
がしかし、いざ始まってみるとパネルディスカッションでは3者が歩み寄るわけでもなく、互いの団体を代表している人たちが個人の見解を並べ、「互いに手を取り合って1つになる気がない」と宣言したんです。
私からすると、まったく意味が分からない会合です。
上がこれじゃあ、3団体で集まっても50人前後しか招集できないのも納得です。
カイロプラクティックの衰退は止まらない
さらに、イベントで興味深い情報を得ることができました。
それは司会者が「108年続いたカイロプラクティックが衰退し続けている理由と、打開策」を参加者に尋ねたときのことです。
目立つ回答は、「カイロプラクティックの法制化」「所得の少なさ」でした。
私には発言する順番が回ってきませんでしたが、正直がっかりしました。
その理由は、それらの回答こそ何年も変わらないものだったからです。
人の振り見て我が振り直せ
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私たち治療家は患者さんに対し、早く症状が改善するための提案をするのが仕事です。
もし仮に、「10年間、いろいろな対策をしたけど肩こりが治りません」という患者がいたら、きっとほとんどの治療家は「自分に合わない対策をしている」「その対策は間違っている」と伝えるはずです。
今回参加したイベントで、前項で変わらない発言していた先生方は、「日本のカイロプラクターは何年もの間、同じことを違う方法でチャレンジし続けてきたから結果が出せていない」という現実に気づいていません。
変わりたければ、違うことを違う方法でチャレンジするしかないんです。
カイロ業界が好転するための材料はない
これを読んでくださっている先生方には、ぜひ気づいていただきたいと思います。
カイロプラクターや整体師は、自由度の高い施術を手放さない限り、大きな方向転換はできません。
他の団体や療法を認め、手を取り合うことで分母を大きくしない限り、国は交渉のテーブルなどについてくれることはないんです。
日本ではすでに、安全なカイロ教育を受けるための教育機関がありません。
つまり海外で学ぶか、安全ではない(少し語弊があるかもしれませんが)教育機関で学ぶ以外、後世が育つ環境がないのが現実です。
やりたくないこと、苦手なことにこそ解決策があるのは、思想も症状も同じかもしれませんね。
来週も引き続き、「治療家の心得」を楽しみにしていただければ幸いです。
それではまた