IGI℠セッション Aさんの旅 その3
Aさんの3回目のセッションの少し前に、ある出来事が起こりました。
Aさんが自分のアドバイスを聞かなかったということに怒った同僚が、Aさんを傷つけようと心ないことを言ってきたようです。大人の発言とは思えない幼稚な悪口です。
そのような態度に出るのは、言われた人よりも言う人の心に問題があることは頭でわかっていながらも、人を傷つけようとする相手の態度に、怒り、悔しさ、悲しみ、ショックを受けたAさん。
あまりにショックを受けた自分の心に、むしろそんなにも反応してしまう何かがあるのか、と疑問に感じたそうです。なので、3回目は、その出来事に関して自分の心を掘り下げるセッションをすることになりました。
3回目では、まずは、きれいな緑の原っぱを訪れました。前回からまた形を変えて、黄色くて丸く、熱をもつ光となって現れたルルにそばにいてもらいます。
そこで、同僚との間に起こった出来事を思い出し、そこで感じた感情をイメージにしてもらいます。
現れたのはドアぐらいの大きさの冷たい鉄の壁。名前は辰吉。冷たいけれども暖かく、Aさんが傷つかないように、相手が見えないよう守ってくれています。
Aさんが「動揺してしまう」と言うと、辰吉は相手を巻き込んで倒れてくれました。そして「やりすぎた(笑」と起き上がります。
そして辰吉は円になって相手を囲んで見えないようにしてくれました。
Aさんは「大丈夫な気持ちになれるけれども、囲まれてて相手も可哀想。でも、出てきてほしくない」と感じます。
ルルに「大丈夫になるために何ができるか?」と聞いてみます。
「自分の中に何かがあって引っかかっている。自分を守ろうとしても、それを解消しないと解決にならない」
ルルに「その何か」がわかるヒントをもらいます。「人がまだ優しくないことが情けない」という感情が出てきました。
その感情をイメージにしてみることにしました。霧のようなものが目に前に現れます。グレーの灰のようなものが舞っています。
グレーの霧を押し分けて奥に入っていくと、戦争で人が住んでいたところが灰になっているのが見えました。
争い。
「まだこんなことをやっていて情けない。もうやめませんか?」「やめられない」
それは外の世界、やめられないのは外の世界。
でも、自分の中にもそういうところが残っている。
「クリアにしなさい」
グレーの灰に「何を求めているのか?」と聞いてみます。
「重いものではないから吹き飛ばせば無くなる。早く吹き飛ばしてほしい」
ルルに助けを求めると、ルルが光を放って灰を吹き飛ばします。
簡単にグレーの灰を吹き飛ばせます。
少し灰が舞い戻ってくるけれども、舞い戻ってくるたびに、光を放って吹き飛ばし続けていけばいい。
何度だって繰り返して続ければいい。
ルルがいつでも手伝ってくれる。
「忘れずに続けよう」
辰吉も「いつもで必要になったら取り囲むから言ってね」。
<ガイドのコメント>
対話を重ね、最後の最後に心の中にある「争い」の存在がふと出てきます。Aさんを守る辰吉、心の中の「争い」をクリアにできると言うこと自体を教えてくれたグレーの灰、心の中にある「引っかかるもの」を見つける手伝いや「争い」をクリアにする具体的な方法を教えてくれたルル、答えは全て自分の中にあります。ガイドは単にパーツとの対話を誘導するだけで良い、と改めて感じさせてくれ、また、現実の生活でイメージの力(ルルが光を放つイメージ)がきっと大きなサポートになってくれるだろうと感じられたセッションでした。
※セッション内容はクライエントご本人の承諾を得て公開しています。また、セッション内容の解釈はクライエント本人にお任せし、基本的にはガイドが解釈を行うことはしません。
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