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変容の前にはいつも山があって

50数年、比較的自分自身の思考以外のなにものにも縛られることなく自由に生きて、それでもふと振り返ると、大きな変化・変容の前にはいつも苦しいことや大変なことがあったことに気づきます。

ストレスによる不調、アトピーの悪化、リレーションシップの終わり。大きな変化の前はその変化が大きければ大きいほど、その前に起こる痛みや苦しみが大きかった気がします。その最中は「痛い」とか「苦しい」とか思う暇がないくらい追い詰められているのでわかりませんが、それを乗り越えて新しい自分になって振り返るといつも後ろに山があって「あぁ、あれを超えてきたのか。超えないとここにこれなかったのか」と思います。

例えば、居るべきではない場所に惰性で居続けると、人間関係や体調の悪化で動かざるを得なくなったり。面白いくらいに起こります。一度は、小さい会社に勤めていた時に、ちょっとクセの強いいじめっ子社長にいじめられて。

その時はさすがに大人だったので頑張るべき時と逃げるべき時が明確に判断がついたので、「あ、もうここにいるべきではないんだ。さっさと逃げるぞ」と、即辞めました。

でも、それがあったから独立もできた。「なにをモジモジしてるんだ、もう十分学びは終わったのだから早く独立しろ」と、ユニバースが社長を使って背中を押してくれたのでしょう(笑

居るべきではない場所から動かないと絶対何かが起こってそこから動かざるをえなくなる。ぐーっと前に押し出される感じ。

大昔のお付き合いもそう。腐れ縁で別れられない関係も、意外と我慢強いせいでなかなか別れないもんだから、「こんなタイミングありうるのか?」という神の思し召しとしか思えないタイミングで浮気現場に居合わせ、やっと別れる決心をし、居るべきではなかったイギリスを離れたり。

そして、あのサラリーマン時代の副腎疲労と重度のアトピー。副腎疲労の症状がばたばたと起こった数年後、全身から滲出液が出る入院レベルのアトピー、その後の脱ステ経由の回復。「エキサイティングな仕事はもう十分楽しんだだろう。この先生きていくためにここで学べることも全て学んだ。何をしがみついているんだ、早く前に進んでナチュロパスになれ。もたもたしてるからアトピー酷くしたぞ、ほれ」と、またユニバース。痛いよ!

でも、あの経験がなかったらナチュロパスになっていないし、また、会社での仕事の経験がなかったら不可能だった留学を実現もできなかった。

そしてアトピーを治しつつ内観を繰り返したりと何度か小さな変容を重ね、ナチュロパスになると心に決めた後、そこからは真逆の展開で全てがとんとん拍子に進みます。

留学を実現させる経緯では、確実にユニバースの計らいだと確信できるほど不可能だったことがどんどん可能になり、次から次へをドアが開いて実現し、「歩くべき道に乗るとこうなるのか」とびっくりするぐらいに前へ前へと展開していく。ほんとうにあれはすごかった。ドアがぱたぱた開いていく音が聞こえそうなくらい。

留学中もちょっと何か弊害が起こるとそれを解決することがすぐ起こる。10ドルすら切り詰めていた貧乏学生のシドニー時代は「お金がないけど勉強のための卓上ライトが欲しい」と願えば、数日後、綺麗な卓上ライトが道に落ちてる(向こうでは粗大ゴミをゴミ収集日に道に出してあり、「欲しい人は回収される前に勝手に持って行っていい」システムになってます)くらい。贅沢ではなく必要なものであれば願うものは必ず手に入りました。ほんとだよ。この「決して贅沢はさせてもらえないけれども必要な物とお金が降ってくる奇跡」は数え上げたらきりがないです。

居るべき場所に居る時にはそうなるみたい。

そしてそれは今も続いていて、ドアが開く方に素直に進んで目の前のことをコツコツやっていきさえすれば、問題なく成長・発展していける。何の準備もしきれないまま独立に追い込まれたけれども、結果全てうまくいっています。でもね、ちゃんと「目の前のことを真摯にコツコツと」は必須。

そんなふうに良いことも悪いことも過去の全てが今の自分につながっている確信があると、多少何があってもあまり動じなくなってきます。良い時もコツコツ、悪いときはちょっと姿勢を下げて目立たないよう地味にコツコツ。きっと悪い経験も必ず後で糧になる。

ほんとうにほんとうに辛い時もあると思う。体がうまく動かない、仕事や人間関係がうまくいかない、悪いことばかり起こる。でも、ちょっと時間はかかるかもしれないけど、きっとその先に待っているのが必ずあるよ。

コンサルで若い女の子が人間関係で辛い目に遭っていて、体の不調の根本原因がそこにある場合、「その場所から離れること、逃げることも選択肢の一つ。自分を守れるのは自分しかいないから自分を守って」と言うこともあります。

居るべきでない場所にいるならば、逃げる勇気が必要な時もある。移動する時は移動をして、休む時は休んで。

助けてと声を上げるべき時は声をあげて周りに頼って。勇気を出して声を上げると気づくけど、手を伸ばしてくれる人はたくさんいます。自分だって友達に「助けて」って言われたら喜んでサポートするでしょ?

大切なのは、自分のことを大切にケアしながら、目の前のことや目の前の人に真摯に向き合ってひとつひとつのことを丁寧に対応していくこと。そうしたら必ず終わりがきて、その後に、さらに強くしなやかになった新しい自分が生まれる芽が出ると思います。

トランスフォーメーションだね。

ふと、思い出して。みなさんへの応援メッセージです。
若い頃はたくさんトランスフォーメーションを繰り返しながら「自分」を掴んでいくと思います。私も何度も山を登って変容を繰り返して、今の自分を手に入れています。今はほんとうに穏やか。心の平安をがっちり掴んでます。平安すぎてぼけそうなぐらい。

自分の居るべき場所に自分を置くことができるようになるには少し訓練というか、コツというか、自分を知ることが必要ですが、それはまた追々。

あと、慢性の病気や痛みを持っている人にはまた別のメッセージがあります。
これはまた次回。




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