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【健康コラム】座りっぱなしは、からだに悪い!?スキマ運動のススメ

皆さん、こんにちは。保健師の山本です。
体温並みの気温が続いていますね~。
朝6時位から気温は上がり始め、7時にはエアコンなしではいられない。
 
運動しなくちゃと思う一方、動くと暑い、、、というジレンマの毎日。
そんな私も座っているだけじゃいけないわ、と感じたのが今回のテーマ。


座りっぱなしは、からだに悪い!? 

■日本人の3人に1人は、1日8時間以上 座っている

男性は38%、女性は33%*1、これは日本人で平日に8時間以上座っていると回答した割合です。この調査によると座位時間は4~6時間未満と10時間以上にピークがあり、二極化しています。世界20か国における他の研究でも、日本人は座っている時間が長いと報告されています。
*1:平成25年の国民健康・栄養調査

■座りっぱなしの影響

健康に良い習慣・悪い習慣を明らかにする、という観点で座っている時間が注目されています。
この10年間で、様々な研究が行われました。
現時点で座っている時間の長さは、原因は問わない総死亡率や、心疾患や脳血管疾患といった心血管疾患死亡率との関連、2型糖尿病との関連が報告されています。

座っている時間のデータは、聞き取り調査など記憶を頼りに行われるため、エビデンスは十分とはいえないかもしれません。
とはいえ色々な研究によって、座って過ごす時間を身体活動に替えると健康上の利益があることが分かってきています。

今から始める身体活動

■スキマ運動のススメ

暑い時期なら、屋内で過ごす方が安全ですし、デスクワークなら、座っている時間が多いのは当然です。
 
最近フィットビットを付けているのですが、一定時間動かないでいると、「ブブっ」と振動して、注意喚起されます。
「仕方がない」とあきらめモードで、からだに良くない生活習慣を正当化するのは保健師として何だかな~と思うので、対策を考えました。
ちょっとした工夫で体を動かす時間を増やせば、集中力も仕事のパフォーマンスが上がるかもしれません。

①正しい姿勢で座る・立つ
②30分から1時間に1回は、立ち上がる
③下半身の血流や筋力低下を改善するストレッチを行う
④立つ時間を必要なものとして意識する

■正しい姿勢には骨盤底筋を鍛えておく

お尻の穴をキュっと締める!
これで自然と骨盤が立ち上がった状態になり、腰や背筋に余計な負担をかけずに正しい姿勢となります。

■立ち上がる用事を作る

印刷物を取りに行く、インターホンを受ける、トイレは違う階を利用するなど、ちょっとした用事を作って、動きましょう。デスクでできる簡単なストレッチもおすすめです。

いかがでしたでしょうか。
「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」には、個人個人が可能なものから取り組むことが重要とあり、すべての人に対し、少しでも座位時間を減らし、身体活動量を増やすことを推奨しています。
エレベーターを階段にかえたり、隙間時間に掃除をするなど、活動量を増やす工夫は色々あります。あなたのスタイルで、活動量を増やしていきましょう。

参考:健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023(案)令和5年11月27日 第3回 健康づくりのための身体活動基準・視診の改訂に関する検討会 資料1
WHO身体活動および座位行動に関するガイドライン https://www.nibiohn.go.jp/eiken/info/pdf/WHO_undo_guideline2020.pdf