Shopping is Entertainment!なカナメが今日も買う
海外にいる間、ネット通販をするのは完全に私の担当だった。
特に韓国の場合は、プラットフォームがWindowsとActive XとAndroid、しかもOSの言語は韓国語になっていないと不都合な場合が多く(インストーラーからイキナリ文字化け)、かつ支払いには銀行が発行した公認認証書がないといかんともし難い状況で、外国人にはかなりハードル高くなっている。
家庭内でその環境を整えているのは私一人だったので、いつもカナメに「バンリちゃーん、これ買っといて」と言われたものを黙って買い、静かに支払い、受け取るまでが私の担当だった。モノによってはセッティングまで含まれる。とりあえずこの辺りは私のテリトリーだったが、特に問題はなかった。そしてネットで買えないものは、カナメが入念にショップの場所を調べて、週末になると私が運転して二人で出かけるということが多かった。子供たちがついてくることはなかった。彼らは賢いな。面白い場所ではないことを知っていたのね。
めっちゃ辺鄙なところに専門店街があって、その業界の人以外は誰もいないようなところに突撃したこともあるし、どう見ても店舗じゃなくて単なる事務所やろと思われるところでも、カナメは果敢に調べて突撃する。その度に「車はどこに停めるのか?」「私ら絶対怪しい人やで」「絶対に輸出商談と間違われるで」とハラハラドキドキさせられた。
が。
帰国した。
日本人が日本に帰国して、すべてのプラットフォームが日本語で済むようになった。もちろんカナメの持つPCもタブレットも全部日本語OSが入っている。調べるのも買うのも支払うのも自分一人で出来てしまう。
カナメくん、狂喜乱舞!そして起きてる時間は常にショッピングOKなアーリーリタイアメントくんである。今日も一日AbemaTVで将棋見てたしな(汗)。
毎日のように、コストコオンラインを見て、Kuradashiを見て、アマゾンや家電量販店のサイトを見るようになった。食品の購入は私が担当なので楽天で色々お取り寄せをしたりしていたのだが、ある時期からカナメも楽天をちょくちょく見るようになった。
で、カナメが気づいた。
楽天でモノを買おうとすると、右上にある「ポイント○倍」という数字がチラチラ変化することを。
「え、買いまわりって何?」
「5と0のつく日に買うとポイント増えるの?マジで?」
「これ、絶対やった方がええやん。最高44倍やで!ポイント44倍ってどんな世界やねん。」
私は答える。
「理論上はね。でもうちらはそもそもプラスできないやつあるで。楽天電気とか光とかやってないし。」
そこで、カナメは延々と画面を見つめては考え込んでいた。こういう時の彼の集中力は尊敬に値する。横顔がカッコいい。脳内でソロバン弾いている顔だ。もとい。彼は脳内で計算できないタイプなので、手元にある電卓たたいてた。リアルで。
それにしても。随分前にゲーミフィケーションの本を読んだことがあったのだが、その当時に「楽天って考え得るゲーミフィケーションのすべてをやってるのね」といたく感銘を受けたことがあったなぁ。
カナメくん、完全に術中に落ちてるとも言えるね。
「バンリ、なんか買うもんない?どうせ買うならアマゾンでなくて楽天で買って。買いまわりで最大10倍や。アマゾンで買っても大してポイント貯まらんやろ。」
私「確かにそうなんやけど、モノによるねん。楽天の方が価格が安いと思っても送料は別だったりするねん。そうすると送料無料のアマゾンの方が安いこともある。」
カナメ「ポイント入れても?今すでに13倍になってるんやけど、それでもアマゾンの方が安い?買いまわりすると更に増える。そして買うのは0か5のつく日。最後の最後に倍率が最高に上がったところで、買う。」
私「何を」
カナメ「まぁ考えてるもんはあるねん。そこは任しといて。だからバンリは、もし買おうと思っているものがあるなら今のうちに物色しといて。」
さすが、リテイルセラピー気味のカナメくん、健在である。
私の方はと言うと、買おうと思っていた食品の中で、送料無料で安いものをいくつか違う店舗で買いまわりをして、カナメにバトンを渡した。
そして最後の最後に彼が買ったのは、これである。楽天のリンクがどうも埋め込めないのでアマゾンの方で。
びっくりするほどポイントきたわ(汗)。分母がでかいとこうなるのね。後日談なのだが、期間内において購入したものは、購入の順番に関係なく最終倍率が適用されるらしいので(カナメ談)、購入の順番は考慮する必要なかったみたい。ほんまかな。
ところで、カナメが購入したサウンドバーが、またまた自宅AV環境を爆上げしてしまったので、次回はそのお話でも。
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