世界史の単位がもらえたバンリちゃん
カナメは歴史好きである。司馬遼太郎の本を、今でも大事に持っている。
一方、私は社会科系が大嫌い。その中でも歴史は鬼門中の鬼門。高校の世界史は赤点しかとったことがない。私の記憶の中ではそうだったのだが、もしかして思い違いをしているかもしれないなどと淡い期待を抱いていたが、帰国してトランクルームに預けてあった私の高校の成績表を見たら、
ひどすぎて絶句したわ......orz
日本の高校の赤点とは、40点以下である。なのに、私の世界史の成績表にある数字は、30点代でもなかった(涙)。三学期制で数字が3つ並んでいて、それを全部足しても100点を超えない。読み上げるのも無残な点数であった。
が。
なぜか、私は世界史の単位を取得できたことになっていて、無事高校も卒業した。補習授業に出たのか、レポートを出したのか覚えていないが、とにかく卒業できた。
あの点数でよく単位がもらえたなと思う。何も学んでいないのに。何も脳内に残っていないのに。もとい。そもそも脳内に入ったことすらなかったわ。
さて。
うちの子供達は、色々な国の教育システムを経験しているのだが、高校については全員「米国式」であった。その成績表の付け方なのだが、以下の通りである。
A:94-100
B:85-93
C:76-84
D:70-75
F:FAIL
実際は、細かくA+、A、A-と分けられているが、ざっくりとこういう区分けになっている。
69点以下で問答無用の落第である。しかも、ガラス張りの採点基準によって評定され、その結果でFAILになるので、情状酌量の余地などない。先生に泣きつけば何とかなるものでもない。
卒業後の進学先が決まっている状況だろうと、容赦なしだ。そういう場合は、夏期講習を受講することで単位取得が可能な場合もあるが、それは有償の夏学期の授業をとるということになる。タダではない。
卒業生でない場合、それが必修科目であれば翌年度に再履修して単位取得すれば良いのだが、また同じ授業を受けることになるので、なかなかキツイものがある。
成績自体は問題なくとも、出席日数が足りない場合は、無償の補習授業を受けることで単位認定される。
さて。成績のつけ方なのだが、各教科の最初の時間に、シラバスが公開されて、そこに評定の仕方についての細かい説明が書かれているのが一般的だ。定期テストや課題の比重(例えば100点中の20点分に換算されるなど)も、最初に提示されるので、最終的な成績表の数字を待たずとも、単位取得がやばそうな生徒は分かる。そしてその親のところには、「ちょっとやばいでっせー、ママさん、ちょっと学校まで顔かせや」的なメールが飛んでくる。
学校の先生からの、(全体メールではなく)名指しのダイレクトメールほど、恐ろしいものはない(汗)。
バンリちゃんは、100点満点中24点をとっても、ママが呼び出されたことなんてなかったのに、うちの子供達は、70点前後をウロウロしているだけで親が呼び出されたりしたので、なかなか厳しい世界だった。が、明らかに米国式インターの評定と単位認定の仕方の方が適切だと思ったよ。
ちなみに、海外に出ると世界史の知識がめっちゃくちゃ大事だということが分かり、あわててネットで情報を漁って読みまくった。世界史、特に現代史と宗教史は本当に大事。日本の歴史の学び方は、古代から始まって現代史をはしょりがちなので、まず現代から始まって時代を遡るように学ぶ方がいいと思う。
子供用に買った本だが、結局誰も読まず、私が時々読んでいる。
見開き2ページで1トピックなので、スキマ時間にもちょこちょこ読めてよかった。全体の流れだけは、こういう本でおさえておいて、細かい部分は適宜ググるだけでもかなり学べたよ。それでもまだまだ足りない。
一生学んでも尽きることがないよね、学問の世界は。