コンロでの油脂加熱で肺がんリスクが上がる!?
海外で賃貸物件を何度も借りたのだが、国によって「日本人賃借人(テナント)」の評価は異なる。
アジアの場合、「日本人は家をキレイに使ってくれる」という理由ですぐに契約できたこともあったが、逆のこともあった。
オーストラリアのメルボルンで物件巡りをした時に、「日本人はキッチンを汚すからイヤだ」と言われたことがあった。
死ぬほどびっくりしたよ.........。
その後、無事にある物件の賃貸契約することができたのだが、オーナーさんはシンガポールの方だった。仕事の関係で海外に住むことになり、自宅を賃貸に出すことにしたそうな。同じアジア人なのでご理解頂けたのかも(汗)。
その後しばらく「日本人はキッチンを汚す」と言われた理由を知りたいと思い続けていたのだが、ある日突然その謎が解けた。
知人宅(オージー)のBBQにお呼ばれした時に、そのお家のキッチンがめちゃくちゃキレイなことに驚いたことがあった。
新築で設置したそのまんまの状態に見えた。
ゲストが来るから掃除したのであれば、その掃除の腕はプロレベルやん、と思うほどにキレイ。でも周囲にキッチン用品すら置いてなくて生活感がゼロ。メイドさんでもいるのかしら?と思ったほどだ。そして色々と聞いてみて判明した。
オーストラリア人は、コンロを使って料理をしないということを........orz
野菜を洗ってサラダにする、冷凍のミートパイをオーブンで加熱する、外にあるBBQグリルを使うことはあっても、コンロでガンガン揚げ物をすることも、野菜炒めを作ることもないらしい。パスタを茹でるようなことはあるのかも、だが。
ではなぜ複数のコンロが設置されていたのかいまだに分からない(汗)。
しかし、日本人を含むアジア人は、毎日のようにフライパンに油をひいて炒め料理をするし、お子さんのいるご家庭では、揚げ物もガンガンされていて、キッチンは油でギトギトになる。つまりとても汚れてしまうのだ。
その後、友人になったオーストラリア人によると、やはりキッチンは料理をする場所ではなくて、できるだけ使わずにキレイをキープするものだということだった。複数コンロがあるのは、その機能性が必要なわけではなく、最初っからキッチンとはこういうものだから、ということらしい。家は広いから、そこでスペースを省いても、あまりメリットがないのだろう。
そんなことを急に思い出したのは、以下のような記事を見つけたからだ。
非喫煙者のアジア系アメリカ人女性が、他のアメリカ人女性よりも有意に「肺がんになる確率が高い」こと、そしてその理由の一つに「キッチンで油を加熱した際に出る煙を長年吸い込んでいたこと(exposed to toxic cooking oil fumes)」の可能性があること、がその主旨である。
あり得る!!!!!!!!!
めっちゃ考えられると思うわ、それ!!!!
なぜかというと、ガスコンロを設置せず、ヘルシオオーブン、ホットクック、電気圧力鍋、ときどきIHコンロ、というキッチン環境でずっと調理をしていたら、信じられないほどに、換気扇が汚れなかったという事実に、私自身が気づいていたからだ。
つまり、電気調理器での調理と、フライパンで油を使った料理をする場合では、それほどまでに換気扇の汚れが違うのだ。空気として吸い込み続けた影響がゼロとは思えない。
フライパンで油を加熱しない限り、換気扇に油汚れなどつかないのだ。
どんなにヘルシオオーブンで「揚げ物あたため」をしても、その油を吸った水蒸気がモクモクと外に出ているわけではない。庫内が汚れるだけである。
つまり油汚れの多くは、フタをせずに油を使った加熱をコンロで行った時にこそ発生し、そういう調理法を頻繁にするのは、アジア人に多いってことかと。
これって盲点よねぇ。
台湾でも、「女性の肺がん罹患率が高い(4倍)のは、厨房での油煙によるものでは?」という記事が出ていた。
こちらの記事では、換気扇がセメントで塞がれていたご家庭のご夫婦共に肺がん発症したという例が紹介されている。もちろん空気の汚れはキッチンでの調理だけが原因ではないけれど、おそらく肺がんを引き起こす危険因子の一つであることはまちがいなさそう。
なので!
日々の調理において、油混じりの蒸気や煙を庫内に封じ込められる、フタつきの電気機器を使う割合を少し増やすだけでも、肺がん罹患リスクを下げられるかもしれない。
ここでふと考えたことが。
朝から晩までフライパンからの煙を吸い続けているシェフさん、特に中華料理のお店の厨房にいる方々こそ、そのリスクが高いのではと思ったのよね。
で、ちらっと調べてみたところ、やはりそういう話は既に出ていた模様。シェフの職業病として認定される日も近いのかも。
日々キッチンに立つ方には、ご自身の身を守るためにも調理家電のご活用を超絶オススメするよ!!