テナントから居宅へのリノベ1:温水器設置トラップ
何度か書いているのだが、私たちが住んでいる場所は1フロアが15坪ほどの6階建てのミニビルである。
義父がビルを建てた頃は、1階から4階までがテナントエリアで、一時は、1階と2階に飲食店、3階と4階に事務所が入っていたようだ。
今回は、その4階部分をジム兼リラクゼーションエリア(遠赤外線サウナなどを設置)にするという計画を立てた。
カナメには屋上に浴槽を設置したいという希望があったので、そこに温水も引きシャワーも設置したのだが、浴室を置く前に植木でいっぱいになってしまった。そして周囲に誰も住んでいないとは言え、さすがに屋上でお風呂に入るためには具体的にどういう動線を辿るのかと色々と考えているうちに..........まだ浴槽を設置するには至っていない。
そこでカナメは考えたようだ。
4階のジムに(遠赤外線)サウナを置いて水風呂にも入りたい。それならば4階に浴槽を設置すればいいのではないかと。
浴槽、マジでいらないんですけど.........orz
それでもカナメによる間取り図には、常に浴槽の絵が配置されていた。まぁ本人がそこまで拘るのならば、中途半端に反対しても話がこじれるだけだ。
ということで、先日から解体作業に入って頂いている。
この残骸は、天井の石膏ボードを割って落としたもの。前回は、この作業を私がやったのだよね......(汗)。
自分でもどうかしてたと思ふ。
それにしても、プロの作業はスピーディだ。私の作業の5倍くらい速い。
新築の場合と異なり、リノベの場合は、スケルトンにしてみないと分からないことが結構ある。壁で隠れていたところに、意外なものがあったりするのだ。
配管がどこを通っているのかとか、どこに穴が空いていて通気口として使えるのか等々を確認していくと、根本的な問題にぶち当たったりもする。
このフロアの一角にはガス給湯器があるのだが、それがなぜあるかというと、それ以外に温水を出すための方法がなかったからだ。
居住エリアにある温水は、屋上にある電気温水器の給湯タンクから引き込んでいるのだが、その管が5階と6階までしか来ていないのだ。
このフロアは以前は事務所として使われていたので、お湯呑みなどを洗う程度ならば、この大きさのガス給湯器でも問題なかったであろう。しかし、人が入浴するための給湯器としてはパワーが貧弱すぎる。
ならば、新しく大型の給湯器をつけて頂こうと、ガス会社の方に来ていただいたのだが.........。
入浴まで賄えるレベルのガス給湯器を設置する場所がなかった...........orz
というか、大型のガス給湯器を設置する場合は、やはり換気が大事になってくるのだが、それを可能にする方法がないのだ。
電気温水器を設置する方法はなきにしもあらずなのだが、住むためのフロアではなく、ちょっとジムに使いたいとリノベしている状況で、高額で大型のそれを設置するモチベーションがほとんどない(汗)。
シャワールームは5階にあるのだから、このフロアで温水を使うことをカナメくんに諦めてもらおうかと思ったのだが。
カナメ「お前黙ってろよ(怒)。」
うちのカナメくん、世界中の誰が見ても彼の喜怒哀楽が認識できるレベルで、わかりやすいタイプである。ある意味、裏を読む必要がなくていいとも言えるが、怒って見える時は本気で怒ってるwww
この件は、彼に任せることにした。触らぬ神に祟りなしだ。
この後のことについての詳細は、現場にいなかった私には分からないのだけれど、ガスの業者さん、大工のイチローさん、今回のリノベからジョインしてくださった水道工事のマナベさんとの間で、色々なアイデアが飛び交っていた模様。最終的に、6階と5階に引いている温水管を、5階部分で分岐させて、そこから温水を4階(ジムフロア)に下ろすことにしたらしく、その工事も無事に完了した。
が。
納得できていないのは、私であった。
実は、我が家の屋上に設置されている電気給湯器のタンク容量は370Lサイズである。これは公式サイトを見てみると、どうやら3〜4人家族用で、かつ我が家では洗濯時にもこの温水を使っているのだ。
以前、思いっきり高温のお湯を使って連続して洗濯をしたことがあったのだが、その時に同時に6階の浴槽にもお湯を張っていたところ、湯切れを起こしてしまったことがあるのだ。
恐怖が過ぎる........。
真冬に湯切れなんか起こされたら、泣くに泣けない。
使い方によっては、現時点でも湯切れリスクを抱えている状態で、さらに分岐させて別フロアで使おうとするなんて。
私「あの給湯器、例えば湯切れを起こしたら、(電気料金は別途かかるとしても)手動で沸かしたりできない?調べてみたら、別売のリモコンがあって、それを買ったらお湯の残量がわかるみたいなので、それ買ってもいいかな?」
ここでまたまたカナメくんが激怒。
彼曰く、自分が以前(子供の頃に)使っていた時には、一度も湯切れを起こしたことなんてないし、ここに住むようになってからも、私が洗濯でやらかした時以外にそれが枯渇したことなどないから、そんな心配などないと言うのだ。
だからさ。
私ってIT系の職業病があるから、リスクは全部潰しておこうとするわけよ。
トラブル時のバックアップ体制は確保しておきたいし、Fail-Safeを考えてしまうのだ。
カナメのように「湯切れなんて起こさない」と言ってブチ切れても、その状況が来ない保証にはならないし。
その場合にはどうするかを考えておきたいのだよ。
手動で追い焚きができるなら、その問題はコストだけに集約される。
ということで勝手に調べてみた。
今では、型番さえわかれば、取扱説明書も施工説明書もネットからダウンロードできるのだよ。
わかったことは、我が家にある電気温水器は2006年度製で、その別売リモコンの価格は2万円であった。
困った。
カナメの言いたいことが良くわかってしまった(汗)。
この給湯器が設置されてから15年ほど経っている。が、そのうち実際に使われていたのは数年ほどではあるが、給湯器の寿命としては微妙な時期に来ているのだ。
カナメとしては、この給湯器が壊れたら次はエコキュートにしようと考えている。その時期はいつかはわからないが、それほど遠い未来とも思えない。一般的な給湯器の寿命が10年から15年ほどだからだ。
つまり、近い将来に交換する予定の従来型給湯器に、これ以上お金をかけたくないという彼の考えは理解できる。
幸い我が家は基本的にシャワー生活だし、洗濯時に温水を使う以外はお湯の消費をコントロールできるかと言えば、できないわけではない。給湯器については、現状維持で行くことに納得はしたかな。
これでようやく4階ジムエリアの温水器問題は、一応解決したのであるが。
ここで得た知見は、
事務所や店舗では、住宅とは設備や内装において大きく異なる部分がある
ということだった。そして、その違いは温水器問題だけではなかったのだ。
こういう問題を一つ一つ解決していくのが、リノベの大変さであり醍醐味でもある。
キツイけどやらねば。こんな時はゴキゲンなサウンドで気分を上げていこう。
久しぶりにBe The Voiceのこの曲をかけながら作業をしたよ。実はこのグループは、韓国では意外と人気があって、10年以上前だけど韓国のカフェでよくBGMとして流れていたよ。