何を目指しているのかわからなくても、とりあえず前に進む
世の中には、
「その仕事って必要?」
と思うような仕事が多々ある。
それでもやらないといけないのならば、淡々と黙々とそれをこなさなければならない。
それでも人間だ。
「ってかさ、そもそもこの作業が必要な理由が、じぇんじぇんわからないのよね。」
という思いが時々沸き起こる。
現在、事務所フロアをホームジムにリノベしようとがんばっておる。解体直後の様子はこんな感じだった。
壁紙をキレイにはがして、表面をサンディングしてコンクリート面強化剤(コンクリア)を塗れば、そこそこキレイなコンクリート地になると思っていた。
だってジムじゃん?
コンクリート打ちっぱなし内装のジムなんて珍しくもない。
ワイルドで良き。
そう思っていたのだが。
気づいた時にはこうなっていた。カナメが大工さんにお願いした模様。
段差部分に石膏ボードが埋め込まれていた!!!!
なぜに?
私「ここに壁紙を貼るなら段差をなくしておくのは非常に良いことだと思うし、実際5階(居宅)のリノベの時にはそうしてもらったけど、ここはコンクリのままで良かったんじゃない?」
カナメ「え?汚かったから。ええやん。キレイになったんやから。」
私「それってサンディングすれば取れるようなもんだよね。そのまま残せばホンモノのコンクリートで違和感ないし。どうすんのこれ。」
カナメ「ええやん。オレがなんとかするから!!」
嘘ばっかしー。キミはアイデアを出すけれど、実際に動くのはこの私。
仕・事・を・増・や・す・な..........orz
とは言え、カナメにはご機嫌にアイデアを出してもらわねばならないので、これ以上ネチネチとなじってはいけない。
問題:石膏ボードが周囲のコンクリート(モルタル)となじまない
カナメくん、割と長期間悩んでようやく解を見つけたみたい。
カナメの提示したソリューションはこれだった。
え?これを塗るの????めんどくさいよー(涙)。
とは言え、石膏ボードの茶色が見えている状態のままで良いわけない。
とりあえず。前に進むべく、やってみるのだ。
1、ベースカラーを塗る(2回)。
塗ってみて分かったのだが、コンクリートや石膏ボードにペンキを塗るのはとても簡単ね。鉄の扉にペイントした時は、ハケの跡が何度塗っても残ってしまって満足の行く結果にならなかったのに。
割とサクサクと進んだ。
2、色をまだらに重ねていく(3色)
ビニール袋やスポンジなどを使うと良いらしいが、今回は古タオルを使って、2色のペイントを水で薄めたものをタオルに含ませて、それを壁にポンポンと叩くように色をのせる。最後にベースカラーを再度のせる。
この時に、周囲と馴染ませるために養生を外してから作業した。
高い位置にある部分なので脚立に乗っての作業となる(汗)。
こうやって色をつけていく。
脚立の両側から、カナメと二人でどんどんと塗り進めていたのだが。ハケ塗りでは静かに作業をしていたカナメが、タオルでポンポンと色を乗せていく作業になってから急に声を張り上げるようになった。
カナメ「バンリちゃんすごいっ。」
カナメ「お前、うまいなー。ポンポンってやつ。」
カナメ「オレ、できへんわ〜。こんなん難しすぎる......。」
ふっ、キミはそうやっておだてて、すべての仕事を私に押し付けようとしているね?(汗)。
気づいたら私が一人で延々とポンポン作業に勤しむ構図になっていた。脳内でステンシル塗りをする過去の自分が想起された。さすがにカナメくんにステンシルの経験はなさそう。知らんけど。
そしてフッと我に帰る。
「そもそも、この作業って最初から必要だったのかしらん?石膏ボードを埋め込むって決めたの誰よ。そしてその結果、作業が追加されたわけでしょ?これってコストだよね?」
と思ったので、カナメにちょっと言ってみようと思ったわけよ。
私「この石膏ボード、いらなかったってことない?」
カナメ「そうとも言う。」
軽っ。軽いよキミ。私を一日拘束しといてさー。
とはいえ、これをやらないと前には進めない。
明日からは壁紙を貼っていく。ようやくここまで来た。
カナメ「でさ。ジムエリアの床面なんだけど、やっぱりPタイルを敷いた方がいいと思うんだよね。」
私「私は土間風でモルタルのままでいいと思うけど。でもいいよ。どうぞどうぞ。カナメくんが貼ってくれるなら。」
カナメ「オレは無理や。お前やれ。」
なんで自分の意に沿わないことを、私がやらなきゃいけないのか、わけがわからない。
リノベとは、細かいことから大きな部分まで、意思決定の連続なのであーる。作業も楽ではないけれど、これを決めるまでの工程が意外と時間もかかるし、悩みも多く苦しい部分でもある。
そういう意思決定の部分をカナメに丸投げにしている部分もあるので、黙って作業は担当させてもらうとするか。
何を目指しているのか(私には)わからなくても、とりあえず前に進まないといけないことってあるよね。
こんな間にもシロカのHBがパン生地を捏ねてくれているので、その生地でバインミーを焼く予定。大量のパクチーさんが寒さで枯れてしまう前に。
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