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テナントから居宅へのリノベ2:排気口トラップ

 入浴に耐え得る量の温水を引き込むというだけで、かなり悩んだのだが、トラップはさらに続く。

事務所には、トイレはあっても、浴室(シャワールーム)がなかった。

温水が引き込めるようになっても、シャワールームには他にも必要な設備がある。排気パイプである。

当然ながらトイレには排気口があるのだが、そんな程度じゃダメらしい。

トイレのドア部の上にある穴は、エアコン設置用のものである。これじゃなくて、その上にある軽天のさらに上にある穴の横に、もう一つ穴を開ける必要があるらしい。

コンクリートの壁に穴をあけるのである。

こんなの素人ができるわけないので、プロにお願いするしかない。

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ここに穴を開けて外とつなげ、新たに吸排気パイプを設置したところ。左右に分岐させている。

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大工のイチローさんによると、穴を開ける作業は、難しくはないが小一時間かかるとのことだった。少しずつしか開けられないらしい。あの分厚いコンクリートの壁に穴を開けるのだから、簡単ではないよね。

トイレのドア上部の壁に、エアコンが設置されていたので、室外機との接続用にパイプの穴が開いている。室外機は玄関前に設置されており、それは早々に撤去しておいた。こういうのも一つ一つがコストなのよね。

残っている壁紙(裏紙も)、はがすのは私の仕事である。まぁこんなものはイージーイージー。

さてさて。

これでトラップは終わらなかった。

スペース上その他の問題で、結局、居宅の5階にガス衣類乾燥機の乾太くんをつけられなかったので、ジムフロアのここに設置しようと計画を立てた。

そのためにガス栓も引き込む計画を立てていて、その通りにガスコンセントを三箇所つけてもらっていた。そのうちの2つはガスストーブに使えるようにジムエリア、リラクゼーションエリア側につけ、もう一つは洗濯機エリアにする予定の場所につけている。

ところが!!!

今までにガス関係の方には何度も来て頂いているのだが、2年前に来て頂いた営業の方、工事の方、今回の営業の方、一回目の工事の方、そして今回来られた工事の方で、おっしゃることが全然違うの!!!!!!

さすがの私もブチ切れそうになったよ。

何度も確認して設置できるように大工のイチローさんに色々として頂いていたのに、実際に乾太くんを設置するなら、もう一つ壁に穴を開けないといけないと言われたのだ!!

イチローさん「もっと早めに言ってもらわないと。」

マジでそれ。人も機材もまたまた手配しないといけないのよ。

結局、今回も乾太くんの設置を断念することにした。これ以上コストをかけるのも穴を開けるのもしんどすぎる。

そもそも。

ガス乾燥機の設置条件が単独(専用)の(外とつながっている)排気パイプが必須、なのだ。

洗面室の排気パイプと混在(合流)させることはできない。理由はよくわからないけど。洗面室には最初から、浴室、トイレ、洗面室それぞれに換気扇が設置されている家が大半だろうから、そこのどれかとつないで設置すればいいかというと、そうではないらしい。

我が家は鉄筋コンクリート造りのミニビルで、厚い厚いコンクリートの壁にさらにもう一つ穴を開けないといけない。しかもそれを工事もほぼ終わろうかという時に急に言われたなんて。

こんなの新築で最初から計画しておかないと無理ゲー。

このやりとりを通じて、ガス乾燥機を居宅内に設置することが、そもそも非現実的なのではと思ってきたわけよ。

実は韓国に住んでいた場所には、電気衣類乾燥機がビルトインされていたのだけど、なんとそれとは別に、室外の給湯エリアに巨大ガス乾燥機も設置されていた。逆に言えば、ガス乾燥機なんて室内に設置するものじゃないわけよ。色々なリスクがあるからね。

そう思うと、ガス器具を室内に設置すること以前に、ガス契約をすることもないだろうなという気になってきた。ガスコンセントはつけてしまったけれど。

義母が一人暮らしをしていた頃に、種々のリスクを考えて、オール電化にリノベした。個人的に防災スタンスとして、電気だけではなくガスもバックアップとして引いておきたいと思ったりしたのだが、災害時に電気が来ないほどのダメージを受けていたなら、ガスはさらに危険なのかと思ってきた。

もう、ガスなんていらない!!!

カセットガスで十分!!焼肉が焼ければもういいっ!

乾燥も電気でいいしっ!!

という気持ちになっている。

ということで、リノベで乾太くんの設置を考えている方は、外界と単独でパイプでつながないといけないということを覚えておいてね。ちなみにプロが作業をするので、そのコストを支払うだけで困難な条件というほどでもない。

我が家もすでにコンクリートに追加で穴を開けているので、それが難しいわけではない。だが「それを最初の工事の時に伝えておいて欲しかった」ということに尽きる。すでにパイプも設置していて、穴を開けるならその上部のスペースしか空きがなく、そこに穴を開けるのはパイプを撤去してやり直さないといけない云々の面倒な作業が追加されることになった段階で、

「そこまでガスにこだわるのか?私は???????」

と思ったわけよ。

ここで、かつてのサッシ会社の若き跡継ぎくんの話が脳内に蘇る。

確かに、新築や大掛かりなリノベの時でしか、ガス衣類乾燥機なんて設置できないよね。事前に知っておけば良かったと思うことの一番かもね。

でも、今回、色々とガス乾燥機の給排気について調べていて思ったことは、やはりガスを燃焼させることには、電気とは違うリスクが存在するってこと。

私が子供の頃には、ガス給湯器の不完全燃焼による一酸化炭素中毒で人が亡くなったというニュースが頻繁に報じられたし、風呂釜の空焚きによる爆発で、その爆発音が近所に響き渡ったことも何度もあった。

ガスって怖い。ガス衣類乾燥機をつけなくて良かった!!

ちなみに心理学において、こういう反応を、(欲求不満状態における防衛機制のうちの1パターンで)合理化と呼ぶのよ(汗)。獲得できなかった葡萄を見て「あれは酸っぱいヤツやな」と思い込むのと同じ。

このままではガスを悪者にしたままで終わっちゃいそうだし、誤解を与えてはいけないと思うので追加しておくと、イマドキのガス機器は、異常検知して自動停止する機能はデフォでついているので、ご心配なく。実際問題として、私が子供の頃にあった事故などは、発生し得ないシステムになっているし、そのために給排気の専用ハイプの設置がキチンと守られている。

また、アロマなどのオイルの染みたタオルを十分に洗浄しないまま乾燥させて発火するという事故がかつてあったみたいなので、油分が残った状態での乾燥だけは気をつけた方がいいみたい。

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