【リノベ】北側リビングで何の問題もないよ
海外で色々な家に住んでから帰国後にリノベをしたのだが、その頃から住宅に関心が向くようになった。街を歩いていても、色々な建造物の細かい部分まで舐めるように見るようになった。
カナメが半ば憤慨しながら言う。
「日本の住居って、みんな南向きにしていて、景観を完全に無視してるやん。アホちゃうかって思う。このマンションなんて見てみ?どう考えてもビューがいいのはこちら。玄関とその前の通路からはナイスビュー。通路歩いてる時に景観見てもしゃーないやん。ベランダから見えた方がええやろ。ベランダが南側向いてるねん。」
私「まぁでも、買う側の人たちの多くが南向きを求めるなら、それに逆らってマンション販売しても売れへんやろ。」
カナメ「だから、それが思考停止なんだよ。なんでもかんでも景観無視で、家は南向きがええっていう固定観念に縛られてるねん。」
確かに。
そういえば、我が家は、南側を寝室にして(というか、物理的制限により)、北側にリビングがある。しかも寝室側の窓はすりガラスにしているので、外は一切見えない。窓を開けると電柱が見えて景観は良くないから、何も問題はない。
北側に位置するリビングは、通りに面して意外とビューが良く、視界を遮るものもないので、全く違和感はない。光も朝から夕方までバンバン入るので、カナメに言われるまで北側だと意識したことすらなかったわい。
ファンタジスタふじもとさんは、いつも不利な立地条件の安めの土地を有効活用して、快適な住空間を追求している家づくりのプロ(住宅営業マン)の方だ。めちゃくちゃ勉強になるので、新築戸建てを考えている方は、ぜひぜひチャンネルの全部の動画を見ていただきたいくらい。
その中に、北向き区画でもうまく間取りを設計できるという動画がこちら。
もともと大阪人的な感覚が染み付いている私たちとしては、何にどれくらいのお金をかけるべきかというのは常にシビアに考えている。だから最新世代のスマホを毎回買い換えるようなことは一切ないし、商売道具のPCも、何がなんでもハイスペックなものとは考えない。
リノベの予算を見積もる時に、自分がその時に出せる金額を最大限出すなんてことは絶対にしないのだが、冠婚葬祭と同じように家を買う時(リノベをする時)に、いきなりどんぶり勘定になる人を多く見てきた。
予算とは、自分がそこにいくらかけるのかという話であって、自分が出せる金額の最大値の話では一切ないのである。
その金額が経済的に出せるか出せないかではなくて、その設備や機能や素材が、自分の家に必要か否かを逐一検討する必要があって、このプロセスは意外としんどい。だからハウスメーカーさんの言うとおりにしておけばいいと考える人がいることもわかる。
でもそれって提供者側の論理にのっかってるってことだからね。
ファンタジスタふじもとさんの動画を見ていると、どこでコストを節約できるのか、本当に考えるべきところはどこなのかが良くわかる。コストを下げるには、ガバチョとなにかをやめるのではなく、個々の細かい部分の積み重ねで実現するのだ。
北向きでも快適に住むためには、採光(窓の位置)が重要なのだが、この辺りにはプロの視点が必要なんだろうなと思う。
いずれにしても、家づくりにもクリティカルシンキング(一般常識や固定観念すら疑う)というプロセスが重要だよね。日本の学校教育で絶対に教えないやつ。
kindle unlimitedで読めるよ。
この本の中に「目指すものを定義する」という項目があるんだけど、こと日本にいると、この「目指すもの」がざっくりふんわりしてきちゃうところがあるのだ。なぜかというと、日本語の会話では、あいまいなままでもお互いで意思疎通できているような錯覚に陥ることが多々あるからだ。つまり目的を達成しないままでも会話を終えることができてしまうのだ。
家づくりの場合にも、明確で具体的な「自分が目指すライフスタイル」というものを描けるか否かで、その家に実際に住んだ際の満足度が大きく違うと実感している。なんとなく皆が羨むような家を言い値で買える財力があれば、それだけで幸せだろうなと思うかもしれないが、それは違う。
人によって望むライフスタイルが違うからだ。
ということで、北側スペースの使い方を再考するといいかも、という話でした。