廃墟ビルリノベ・シーズン3の途中経過
何度か書いているが、義父(カナメの実父)は、相続した15坪ほどの土地に6階建てのビルを建て、その5階を子供部屋+客間、6階をリビング兼主寝室+台所という形で居宅仕様にした。1階から4階まではテナント用賃貸物件として、一時は満室だったらしい。バブルを経験し、テナント収入は絶好調であっという間にローンは完済。
ここまでは良かったのだが、義父が亡くなり、義母は一人では色々と大変だということで別のところに移り、息子であるカナメはずっとずっと海外で、去年に帰国した時は、完全なる廃墟ビルと化していた。テナントさんはもちろん入らず、である。
個人的には、田舎にも、廃墟ビルにも住む気は一切なかったのだが。
昨年の時点では、海外を転々としながら(まぁいわゆるグローバルノマド、もしくはグローバルにワーケーションする)というスタイルを貫く予定だったので、とりあえず海外から届く荷物を置く場所確保と、自分たちの日本での一時的な拠点とすべく、片付けをして、居宅のリノベを終えた。
が。
どこにも行けない、国境またげない、ぶっちゃけ県境を越えるのもはばかられるような、なんちゅう時代にシフト。まじかよ。
とは言え。
めちゃ低コストでリノベして住み始めた家が、自分たちにはパーフェクトに快適な家になってしまった。子供や来客が泊まることもあるだろうと、次に6階のリフォーム(シーズン2)にとりかかり、こちらもすっきりな和室に仕上がった。そしてシーズン3で、一時水漏れトラブルを起こしたことのある屋上の改修にとりかかっている。
カナメの脳内では、シーズン4の計画があるそうで、4階をジムとサウナと(備蓄の食品などの)収納庫にしようと考えているらしい。床面は土間にすると言っては、延々とYoutubeの土間DIY動画なんぞを見ていて、私には恐怖でしかない。
土間の上でヨガやるなんて、冷たそうで嫌だわ。リングフィットするにはいいけど。あ、ちょっと壁掛けで大画面モニター欲しいの。4Kで。
などとめっちゃワガママ言ってるやん、私。ジムリノベに乗り気に見えちゃう。
もとい。屋上の改修作業である。
当初、私は防水加工の動画を見まくっていて、自分でやろうと思っていた。防水関係の塗料はかなり高額なので、手作業でやったら材料費だけで済むかなと考えたのだが、工務店のミズキさんもカナメも「それだけはやめたほうがいい。めっちゃ大変やから」と言うので、それに従った。そして、その作業は、実際は想像を絶するものだった。
まず最初に屋上の掃除にとりかかったのだが、それがもう何をどうやってもキレイにならないのである。我が家には、こういう掃除機がある。
この掃除機を使って吸っても吸っても、ホウキで掃いても、隙間に溜まった砂が次から次へと出てくるのである。この掃除だけで自分の限界を感じてしまった。プロにはプロのノウハウとツールがあるのかもしれない。カナメがコストがかかっても、素人がテキトーにやって、また水漏れでも起こしたら二度手間だという言葉に納得をしてお願いすることにした。
見ていて分かったのだが、掃除どころでは全く済まなかった。まずコンクリートの間に筋のように埋め込んでいるゴム部分をすべて剥がし、その凹凸を埋め、その上ですべてのコンクリート床面を一度サンディングするのであーる!!!
吐きそう(涙)。
床のサンディングを自分でもやったことがあるが、かなり根気のいる仕事だ。それをすべて丁寧にしあげて、掃除機をかけて、その上で何層にも塗料で膜を作っていくらしい。そのプロジェクトのマネジャーである通称BOSSは日本人だが、実際に作業を行うのは中国系の3名の方。彼らが何日もかけて、メンテナンスを怠っていた我が家の屋上を、パーフェクトに防水加工処理してくださった。しかもグラスファイバーがあちこちについていたので、それも埋め込んであるっぽかった。
そんなの私にはできない!!!
通称BOSSに色々と聞いてみたのだが、全部で5~6層重ねてあるらしい(FRP防水)。自分でやろうと考えたこともあったんですよと言うと、BOSSは、それは無理無理、そういうのはこちらに任せてもらえれば、と答えた。彼によると時期的には秋の施工はパーフェクトで問題ないが、真夏の作業になると本当にしんどいらしい。そりゃそうだな。
それでね。
屋上は、洗濯物を干したりする以外は、時々BBQをしたりもしていたのだが、一気にキレイになると気分も全く違う。義父が建てた3メートル四方の小屋も枠組みを残して撤去すると、今まで見えなかった景色が見えてびっくりもしたし、床がキレイなだけでこれほどまでに気分が違うのかとも思った。逆にエアコンの室外機から流れる水で水たまりができてしまったりしたので、急遽、排水用レールを購入したりもした。
ところで。
この屋上床面の防水加工のコストが、想像以上だった。確かにプロでないとなかなか難しい処理で、数人で数日がかり(途中に乾かす時間も必要なので、ある程度の期間が必要)の作業で、塗料も特殊で有毒なんだろうなと感じさせるニオイがあり、作業してくださる方の身体への影響を考えると、安いコストであるはずもなく。かつ、その下地処理だけでも数日かかっているので当然である。そして、こういうコスト(建物の基礎や下地部分などの施工コスト)こそお金をかけておくべきと経験則で分かっているので、そこに不満は一切ない。が、コストがかかるということだけは知っておいた方がいいかも、である。
さて、プロにお願いしたのはこれだけではない。
1、防水用の下地処理と防水加工。
2、コンクリート壁の継ぎ目にあるアルミ製の何か(名前がわからない)の全交換。
3、壁面のペンキ塗装。
4、小屋の解体と撤去。
5、小屋の外枠のペンキ塗装。
6、小屋部分へのデッキ材の設置。
7、混合栓とシャワーの設置。
最後の「シャワーの設置」というのが、意味不明すぎてビビりまくりである。横で「露天風呂云々」と熱弁をふるうカナメを凝視できない。確かに周囲にヒトの目はないが。とりあえず屋上テラスっぽく仕上げていこうと思っているのだが、そこに露天風呂がつくのかつかないのか、これは最後になってみないとわからない。このデッキの上に浴槽を置けば、露天風呂にならなくはないが(汗)。
ちなみに、混合栓が設置されたのを見て、「足湯ブースつくっていい?」と聞いてしまったのは私だ。露天風呂はありえないとは思うが、足湯ブースくらいはあってもいいかも、とは思う。え、思わない?
とりあえず、簡易流しをアマゾンで購入して組み立てておいた。こういうので十分十分。
3メートル四方の小屋がなくなったので、キャンプ用品を保管するために、これを購入して組み立て済み(インパクトドライバーがないと組み立ては難しいで)。
まぁぼちぼちやりますか。