メッシュネットSNS、みんな使ってー!!
地震が起こったり、遠いところの火山が噴火して津波が来たり、台風が来たり、豪雨に悩まされたりのニッポン。他国と比較して治安はすこぶる良いけれど、自然災害についてはハードモードが否めない。この列島内には「めっちゃ危ないエリア」と「比較的危ないエリア」しかないというか。「比較的安全なエリア」というのは、すでにないと言っていい。
それでも場合によっては、準備の如何によっては生死を分けることもある。窮地に陥っている事実を、他の誰かに伝えられたら救えた命があったのかも。
東日本大震災をきっかけに誕生したのがLINEらしい。
...........なんでや..........。
災害時に、通信網と電源が無傷という前提というところに、ツッコミどころが満載である。まぁ常に通信網が打撃を受けるとも限らない。その後の被災時にLINEが果たした役割はめっちゃ大きいと思う。そこは否定しない。
2014年当時、香港にいた私は、後に雨傘革命と呼ばれる「武力によらない民主化要求運動」の現場に何度となく足を運んだ。それは私の生活圏とその舞台が完全に被っていたためで、車を運転する側だった私は、普段使い慣れた道を使うことができなくなったりはしたが、そんなことはどうでも良かった。当然ながら私は民主主義の恩恵を受けている側で、心情としては道路に机を持ち込んで抗議行動をしながらも勉強をしている子供たちを少しでも支援したいとは思ったが、現実としてはそれはできないことだった。外国勢力からの(物資を含めた)支援を受けているという事実は、内政干渉として彼らに悪材料を与えてしまう可能性があったからだ。
その頃、私は現場に行って写真を撮る以外にも、Firechatというアプリを時々覗いて動向を注視していた。2014年に公開されたこのアプリは、2014年の雨傘革命で大活躍することになる。匿名性が高く、サーバーに履歴を残さない。接続方法はインターネット回線でも通信回線でもなく、Bluetoothなどを使ってスマホ同士(P2P)を接続することでメッセージをやりとりするのだ。個々の利用者のスマホを介することで、(利用者が存在している限り)そのネットワークは拡大し続けることができるのだ。
具体的にそのFirechatで何のメッセージが行き交っていたのかについては、大きく分けると次の通りである。
1、集会などの情報
2、警察などの動き、衝突等のトラブルがあればその情報
3、不足している物資
私が最も多く目にしたのは、3番の物資を求める情報である。ここのエリアでは飲料水が足りない、冷えピタが足りない等のやりとりがされていた。この運動が始まった当初はまだまだ暑さ厳しい9月のことで、熱中症に備える必要があったからだ。
私はIT系の人間なので、外国人が介入しようのない政治的な問題よりも、このメッシュネットワークを使ったメッセージアプリに強く感銘を受けた。
これこそが災害大国ニッポンで使われるべきアプリであるとも思った。
ところが、この優秀なアプリが突然ディスコンになってしまう。
1995年にインターネットに自宅から接続して以来、数多くのサービスやアプリの恩恵を受けてきたが、同時に数多くの優秀なサービスが消えていくのも見てきた。中でもFirechatのサービス停止については、かなりショックを受けたのだ。
とはいえ、その後も似たようなアプリがいくつか登場していることも事実だ。
そしてFirechatの代替アプリとして、私はBridgefyを選択した。
...........でさーっ。いつ見てもこういう感じなのよ...........orz
この画面が意味するところは、誰にも繋がってないってこと。私の周囲に同じアプリを持ってる人など一人もいないわけよ。まぁ田舎だから仕方がないのかもしれないけれど。
そりゃぁ、今は緊急事態ではないから誰も何も話してなくていいんだけど、通信が途絶えたら新たにアプリをインストールすることもできなくなるのだ。
つまり。
平時のうちに、できるだけ多くの人のスマホに、このアプリが入っていないと何の価値もないわけよ。
私の個人的な希望としては、国をあげて通信回線によらないP2Pメッセージアプリを開発して、スマホを持っている人全員にインストールさせるくらいのことをやっていいんじゃないかと思っているのだ。それがあれば、わざわざ外国製アプリを使う必要などない。でも災害はいつ来るか分からないから、現実的なラインとして、今あるアプリを誰かが指定して、それをできるだけ多くの人が使えるように準備しておくのが良いんじゃないかと思っているのだ。