1.4 マレーシアで考える
台北からクアラルンプールへはLCCのAirAsiaを選んだ。すでにフライトはソウルにいる時にすべて予約していたので、台北で突然「次はマレーシアに行くもんね!」と決意したわけではない。日本に帰国する前にちょっとだけ他国を経由して、ちょっと旅の雰囲気を味わいたいと考えた時に、「遠すぎずに気軽に行ける場所」が台湾とマレーシアだっただけで、特に他意はなかった。
が。
初めて行ったマレーシアが、これまた衝撃のライフスタイルを見せてくれて、今まで考えてもみなかった「マレーシア移住」が、かなり濃厚に脳内によぎるようになってしまった。
実はカナメと出会ったのは、学生時代に一人でバンコク(タイ)からカルカッタ(インド)に行こうとしていた空港の某航空会社のカウンターであったという私たち。マレーシアでホンモノのインド料理と中華料理がどこでも食べられるという環境に狂喜乱舞した。
しかも。
ステイした場所が、ゴージャスジム使い放題で、天井の高いステキなワンルームだったのだが、安い。実に安い。東京に住む子供たちのアパート代を考えると、あまりの違いに驚きまくり。そしてネットの不動産情報を調べてみるとさらに驚きの低価格。
いま宿泊している展望プールの高級ジムを擁する高級ワンルームの1ヶ月の賃料が日本円で6万円ほど.....。Booking.com経由の民泊料金に比べても格段に「やっすーい!」のである。
この事実はかなり私を狼狽させた。
ぶっちゃけ私はフリーランスだし、カナメは今や無職。どこに住もうと自由の身。生活コストは低いに越したことはない。
漫然と末っ子の住む東京に住めば、彼への仕送り額も減らせると思っていた。長男や次男も一緒に住めばさらに合理的かと思っていた。が、大人5人が一緒に「東京」に住むとなると、めっちゃくちゃ高い賃料がかかる。固定費はできるだけ抑えたい。
「それなら私たち、マレーシアに住んじゃうっていうのはどう?ペナンあたりに住んじゃう?」
そんな話が二人の間に出始めていた。カナメはマレーシアのリタイアメントビザの取得方法を検索し始めた。いずれにしろ、私たちはどこに住んでもいいしね。どんどんとドキドキワクワクするようなアイデアが浮かんできた。
結婚してからの人生が第二ステージだとすれば、今度は第三ステージ。さらにチャレンジしちゃうのかな、と思うと心が躍り始めた。今まで考えてみたこともないマレーシアでのシニア生活を具体的に考える段になったことに、自分自身がびっくりしていた。
やっぱり私たちって、海外生活がしっくりくるよね!
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