Grabが日本に来る日を夢見ておる

 Grabが攻めてるねぇ。先日こういうニュースが出た。

 Grabを知ったのは、マレーシアに旅行した際に、最初のエアビーに泊まった時のことだった。Uberを使う気満々だったのだが、オーナーさんはGrabを使えと言うので、慌ててインストールした。

クアラルンプールの空港からエアビーに向かうまでは、一般タクシーを使ったのだが、これがかなり衝撃的であった。

空港のタクシーカウンターで、目的地を伝えて支払いを済ませてから乗り込むのだが、そのドライバーさんが、英語ができない+ナビ搭載されていない車だったので、細かい目的地が一切伝わらなくて冷や汗をかいた。

ドライバーさんに地図を見せても英語が読めないらしく、英語の地名をこちらが発音しても伝わらず、片手でハンドルを握り高速運転しながら、もう片手に私たちが渡した地図を見るというハラハラドキドキの離れ業をやってくれたけれど、それでも分からず。とうとう彼が英語の分かる人に電話をかけてくれて、それで何とか伝わったのだが、この状況でマレーシアで生きて行けるのかとチラと不安に思ったりした。

が、Grabをインストールしただけで、旅が別次元の楽しさに突入する。

一言で言うなれば、

専属ドライバーつきの旅

のような使い勝手だったのだ。しかも安い。早い。トラブルなし。英語が話せるドライバーさんも多かった。そして彼らと話すのが、めちゃくちゃ楽しかった。

ローカルの状況は、現地にお友達でもいない限り、なかなか知り得ないものだ。そのため、タクシーのドライバーさんに色々と質問をして情報を得ることが多い。Grabドライバーさんと言っても、専業の人も兼業の人もいた。そしてドライバーとしての報酬は、彼らにとってもかなり魅力的らしく、多数のドライバーさんが登録しているため、いくら待っても誰もいない、ということが一切なかった

旅行者にとって良いのは、目的地を口頭で説明する必要がないことと、料金は自動計算されるので、ボラれる心配が一切ないことだ。あまりに安いので、ほぼ毎回チップを追加したのだが(それもスマホ上の操作でできる)、びっくりするほど快適に移動できた。

これが日本にあったら、高齢者の方が無理に運転することなんてなくなるのに、と何度思ったか。そして、若い人たちも、自分のスキマ時間にサクッとドライバーとしてバイトすることも可能なので、副業としても魅力的だ。高齢者から若者への資本の移転がジリジリと進むんじゃないかと思う。

一部の業界の中の人を守るために、大多数が困る状況になっているのに、それでもシステムを変えないのはどうかと思うよ。時々、救急車の濫用が話題になることがあるけれど、深夜にタクシーを使おうと思っても、電話もつながらないし、流しのタクシーもいないのだ。その状況なら、救急車を呼ぶしか無い場合もある。誰も幸せにしないシステムだ。

  ということで、Grab日本に来てー、国は規制緩和してー、というお話でした。


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