入院時のお金ってどのくらいかかる?知っておくと便利な医療保険制度
おはようございます。
★↓前回の記事です↓★
今回は入院時に役立つ医療保険制度についてお話していきます
1.医療保険制度
①国民健康保険
74歳までの非正規雇用者や年金生活者など。以下の医療保険に加入していない人が対象。0歳~小学校就学前2割、小学校就学後~70歳未満3割負担。
②被用者保険
74歳までの会社員(健康保険)や船員(船員保険)、公務員(共済組合)が対象。0歳~小学校就学前2割、小学校就学後~70歳未満3割負担。
③前期高齢者医療制度
65歳~74歳の高齢者が被用者保険もしくは国民健康保険に加入して負担を調整する制度。2014年3月31日以前に70歳になった方は1割負担、それ以降に70歳になった方は2割負担。現役並所得者は3割負担。
④後期高齢者医療制度
75歳以上および一定の障害がある65歳上の人が加入する制度。原則1割負担。現役並所得者は3割負担。
2.医療費の自己負担を軽くする制度
入院する時には高額療養費制度の利用がおすすめ
申請しないと適用されません。ぜひ活用されることをおすすめします!
病院の窓口で説明がありますが、事前に把握しているといざという時に慌てなくてすみますよ。
たとえば...
70歳で年収約370〜770万円の方に医療費100万円(自己負担額30万円)が発生したモデルケースで、限度額が約9万円となり、約21万円の払い戻しが受けられるとされています。
※入院時の食事代や、おむつ代、差額ベッド代などは含みません。
高額療養費の申請の手続きの流れ
(1)医療窓口でかかった医療費総額をいったん支払う
(2)加入中の医療保険の担当窓口へ必要書類を提出し、払い戻しを受ける
必要書類
<協会けんぽの場合>
①支給申請書
②医療費の領収書
③保険証
④振込口座の情報
高額療養費の支給は申請してから3カ月かかる
医療費の支払いが難しい時は、無利息の「高額医療貸付制度」を利用できる場合があります。
※詳しくは、お勤めの会社や加入している医療保険にお問い合わせください。
便利な限度額適用認定証
あらかじめ限度額適用認定証の交付を受け、医療機関の窓口に提示することで、医療機関ごとにひと月の支払額が自己負担限度額までになります。
70歳以上の場合
※70歳以上の方は、一般にあてはまらない場合は申請しておくことをおすすめします。一般の方は申請しなくても上限57600円ですが確認はしてもらった方が良いかもしれません。1年間の年金額や収入と照らし合わせてみてください。
69歳以下の場合
※69歳以下の方はア~オのどこかにあてはまりますので、ご自身の年収に照らし合わせてみてください。一般的にはウもしくはエの方が多い印象です。
高額療養費を申請してから払い戻されるまで3か月を要します。緊急の入院ではない場合は事前に、入院してからはすぐに用意しておくと良いでしょう。
限度額適用認定証を利用の流れ
<協会けんぽの場合>
① 限度額適用認定申請書を協会けんぽの各都道府県支部へ提出。
② 限度額適用認定証が交付される。発行まで1週間程度かかる。
③ 医療機関の窓口で限度額適用認定証を提示する。
④ 同一医療機関のひと月の支払額が自己負担限度額までとなる。
必要書類
①支給申請書
②保険証
※詳しくは、お勤めの会社や加入している医療保険にお問い合わせください。
3.入院費はトータルでどのくらいかかるの?
入院時の食事代
入院費のトータル
たとえば、年収300万円の人が30日入院した場合…
上限額¥57600 + 食事代¥460×3食×30日 +α = ¥99000 +α
限度額適用認定証が適用されると、こんな感じになります。
4.民間の医療保険の活用
プラスαの部分で、おむつ代や病衣代、差額ベッド代などがかかります。
私の働いている病院はおむつ代が1か月20000円前後、病衣代が1日240円と説明しています。病院によって異なるので確認してみてください。
大きな部分を占めるのが差額ベッド代
個室を利用する場合は差額ベッド代が発生します。個室代は病院によって使用料が異なります。環境整備費として一律に1日1000円ほどかかる場合や、個室代として1日¥1000~¥20000?なんてことも。
プライバシーを重視する方は快適にな療養生活のため民間の保険の活用を考えても良いでしょう。
ちなみに医療ソーシャルワーカーの私も、もし入院した場合には個室が良いので、掛け捨ての民間の保険に加入しています。貯金がある方はそのへんは心配しなくても賄えるのかもしれませんね。
大部屋を希望していても、個室しか空いていないこともあります。備えあれば憂いなし!
※先進医療は全額自己負担です。一般的な保険診療を受ける際に患者さんが治療を希望し、医師が治療を受ける必要性と合理性を認めた場合に適用されます。不安な方は先進医療のための保険に加入しておいても良いですね。
5.まとめ
今回は知っておくと便利な医療保険制度についてお伝えしました。とりあえずコレだけ押さえていれば入院時に不安になることはないと思います。
もしわからないことがあれば個別にご質問いただければお答えします。お住まいの地域の病院にも医療ソーシャルワーカーがいますので質問されることをおすすめします。
参考になると嬉しいです◎
参考資料:※厚生労働省HP医療費の自己負担について、高額療養費制度を利用される皆さまへ ※協会けんぽ