WHO WHAT HOWで現状認識する「思考遊戯」240916
経営・トレード・セールス。日常生活に至るまで皆さんはどのように現状を認識するでしょうか。結論から言うとWHO WHAT HOWで人間の行動を観察する形で現状認識しないと立体的に認識することはできません。
例えば、今お金がいくらあるから、将来いくら貯めないといけない。という現状認識と将来ビジョンの作り方って一見自然に見えるのですが、重要になるのは、WHO WHAT HOWです。ようするに、私が〇〇に〇〇円使った。Bさんが〇〇に〇〇円を使った。だから〇〇円のお金がある。私とBさんが〇〇に使うお金を節約すれば、〇〇円のお金がたまる。こういう認識の方が現状を正しく認識できますし、自分ひとりの視点だけで解決しなくて済むのですよね。一見、最初に見せた現状と将来と言っていることは同じように思うかもしれませんが、後に見せたような現状認識法でなければ誰が何をするのか?という問題解決策に落とすことに逆に時間がかかってしまい良い現状認識とは言えなくなってしまうのですよね。WHO WHAT HOWで誰が・何を・どのようにした。という一連の行動の流れを事実としてとらえて、自分もアクションを決めていく必要があるのですよね。
WHO WHAT HOWで現状認識すると自己にこだわりすぎなくて済むようになります。私が〇〇をしたい、〇〇だと思っているという1人称の視点ではなくなるのですよね。私は前回の日記でメタ認知が大切、客観的な視点が大切だと説きました。仏教の修行僧は、究極的に何を目指すのかといえば、涅槃と呼ばれる苦痛のない、こだわりや思い込みのない世界なのですが、これは自己超越的な客観的視点で事実を認識する向き合い方を推奨しているのですよね。これはどのように客観的に状況判断すればよいのか考えていたのですが、WHO WHAT HOWであれば、誰かの視点に偏ることがなく、自分の行動さえも、WHO WHAT HOWの枠組みでとらえることができますよね。自分が・何を・どのようにしたと言い換えるだけになります。WHO WHAT HOWで現実世界を認識する態度がメタ認知的な認識を生むことができるということは説明しましたが、必要であれば、WhenやWhyなども足して、5W1Hで現状認識しても良いと思います。この訓練を繰り返すととても理解できます。
実際にこの5W1Hで物事を認識するようになって、とても正確な判断ができるようになりましたし、他の人に伝えるときにも伝達しやすくなりましたよね。Xへポストしたときにも反応が良くなったように思います。本を読むときにもこれまではタイトルと目次のように中身を確認するような習慣でしたが、5W1Hで認識する癖がつくと、この本は、誰が、いつ、何の目的で、何を、どのように説明しているのか。という事実を拾う癖になりまして、解像度が変わりましたし、著者名を明らかに認識するようになりました。また、そのように「誰が」ということを強調することで、いかに権威の著者であったとしても、〇〇さんは~~~と言っているのね!くらいの1意見として捉えられるようになりましたよね。わざわざ一つ一つ、「私が」、彼の情報のすべてを納得いきながら読む必要がなくなったと思います。これまでは、物事を自分が納得しないと理解できないという問題がありました。これが素直に誰かが言ったアドバイスや指示を受け入れられないという問題につながっていましたが、このようにWHO WHAT HOWで現状認識をするようになってからというもの、その人はその人の意見であって、わざわざ内容に納得をする必要はないという見解になりましたよね。現実世界への向き合い方が明らかに変わりましたよね。
5W1Hで物事を認識するようになって、他にも大きな変化がありました。私はコミュニケーションがぶつ切りになることが多かったのですが、会話のラリーが続くようになりましたね。妻や娘との言葉のキャッチボールがいくらでも続くのです。それは、妻が〇〇を〇〇にした。その事実を受けて、突っ込みを入れたり、私自身が言葉を返したりというプロセスがとても自然になりましたよね。やっと普通のことが、普通にできるようになったような印象をうけていますよね。
私の目の前には、名刺入れがありますが、これまでは「名刺入れ」としてしか認識しなかったのですよね。これがアルミ製で、10枚くらい入って、持ち運びやすい。といった名刺入れの詳細情報を認識することはありましたが、〇〇というメーカーが、革製品の名刺入れが多い中で、金属製の名刺入れを出してきて、名刺が最低限入って、ポケットの中に入れても目立たなくて良い。という理解になることによって、メーカーへの感謝の気持ちなどもわいてくるようになったのですよね。名刺入れを見ただけで、感謝なんてわきますか?5W1Hとして現実を認識することによって、名刺入れというのが物理的な「モノ」ではなく、明らかに人間の意思が入った「行為」として認識することができるのです。人間同士のつながりを強く感じる現状認識ができるようになったのですよね。
これは仏教でいうところの「縁起」の理解にも役立っていると思います。目の前の状況というのは、二つ以上の関係性のつながり、縁によって起こっているという事実を、事実のままに理解するという縁起思想・空の理論にも役立っていますよね。急に仏法への理解も急速に進むことになりました。
また、トレードの側面でも誰がどんな目的で買いを入れたのか、このチャートの火柱は誰がどんな目的で、どのようにエントリーしたのか?といったようにチャートから人間たちの行為を創造できるようになったのですよね。これまでは、チャートがレンジをブレイクしたとか、下髭陽線になったから今後は強いかもなという理解だったのです。下髭陽線を見て、誰がどのように反応するのか、下髭陽線が出来上がったのは、誰が、何を、どのようにしたからなのか?という人々の行為の連鎖が想像できるようになったのですよね。
また、ビジネスアイデアでもそうで、WHO WHAT HOWで物事をとらえていると人々の営みが見えてきます。彼らにどのようにかかわれば、よりよい生活になるのか?という具体的なビジョンまで見えるようになりました。これまでだと、人気だからこのコンテンツを取っているのだろう。再生数はどれくらいだろう。といったように表面をなぞる事実しかとらえられていなかったのですが、誰が、何を、どのようにやったのか。に思いを寄せると、彼らがいかに苦労して動画を撮影・編集しているのか、彼らの動画には再生数があるが、誰が何の目的で見ているのか、動画を見た彼らは何をどのような行動をやりたくなるのだろうか。という風に、人間の行動、人間の関係性から生み出される影響力なども想像できるようになりました。
明らかに5W1Hで現実世界から事実をとらえられるようになって、解像度が高まったように思いますし、自分自身が何をすればよいのかも明確になりました。ぜひ、皆さんも事実のとらえ方、材料の集め方を5W1Hで1単位の事実として捉えられるようになると、現状を正しく、しかもメタ認知で、客観的に事実をとらえられるようになると思うので、シンプルに判断力や、創造性などあらゆるジャンルのパフォーマンスが上がると思いますよね。なぜ、そのように確信できるかというと、100億円以上稼いでいる有名トレーダーがこのような現状認識の仕方をしていたのですよね。現状把握の仕方がとても癖があるなーと感じていたのですが、彼の思考プロセスを理解して自分自身もやってみると、もう簡単なくらい世の中の動きや、直後の行動の予想ができるようになったのですよね。おそらく短期トレードはめちゃくちゃうまくなると思います。
ぜひ、5W1Hを1単位として、事実認識する癖をつけてください。世の中のとらえ方が根本的に変わり、悩みがなくなると思います。