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いざアメリカに出発✈︎久しぶりに再会した夫の様子が…

当時2歳の娘を連れ、主人より少し遅れてミシガンに出発します。
わたしの父が成田空港まで見送りにきてくれました。

そして、義理の両親も来てくれました。
わたしのどでかいスーツケース4個を見て、義理の両親は何やらびっくりしている様子です。
「えらい大荷物やね。何入ってんの?」
「乾物など、食べ物です!」と、自信たっぷりに答えるわたし。

「しんどそうやな。そんなに持っていかんでも、現地のものうまく食べてればええねん。あははは。」

のようなことを言われた気がします。
決して悪気のある人たちではありません。でも、わたしがいかに
この「食料持ち込みラストチャンス!」を重んじているか知らないのでしょう。

娘の非常食でお気に入りのミネストローネ(フリーズドライスープ)や、
せっせと買い占めた、持ち込み可能な好物が山ほど入っています。
(ぜんぶ大事。夫にはあげないよ、現地のものを提供します 笑)

「それではお元気で!」と別れて、専用ゲートへ進みます。
さて、旅行以外でアメリカに行くのは、というか、実際に住みに行くというのは初めてです。わたしのようなお気楽思考でも、ちょっと緊張していました。
それを誤魔化すかのように、空港内のお土産屋さんで和スイーツを物色し(まだ買う!)、また、免税コスメをいくつか手にし「これからわたし頑張るのに必要だわ」と、謎の言い訳とともにレジに向かい、日本円を消費しながら時間を潰します。

機内では、ありがたいことにビジネスクラスを使わせていただきました。(リアルな豚に真珠です)
座席まで添乗員さんがテキパキと案内をしてくれ、周りの搭乗者も親切で(たとえ、娘がピローを落とした時に "Here you are, sweetie." とスマイルで渡してくれたり)、機内食も美味しく、フラットに寝られて快適な空の旅でした。

そして、いよいよデトロイト空港に到着。
空港では、夫が迎えにきてくれていました。

数ヶ月ぶり!会いたかった!といった、抱擁を含むドラマティックな言動は、全くない!ʕʘ‿ʘʔ

ごく日本人の夫。むしろ、「長く停められないところに先輩を待たせてる。急いで!」
…これが久々の再会の第一声でした。

夫のセダンだけでは荷物が収まらないだろうと、会社の先輩1人にも協力してもらい、別の車で空港まで来てもらっていたのでした。とても申し訳ない気持ちになり、空港で買っていた抹茶カステラを、ささやかなお礼に渡しました。「お互いさまだから気にしないで!それより近々、夕飯でも食べに来てね!」と言ってくれ、ありがたかったです。

数十時間ぶりに吸った屋外の空気は、とても乾いていて、空港周辺ならではの排気ガスの匂いが入り混じっていました。口のなかがすごく苦くなった感じです。溶けかけのグレーの雪をよけて歩きながら、
「わぁ、噂は本当だった。ミシガンの冬空は本当にどんよりしている!」と思いました。
そして、これから約5年間住む家に車で向かいます。

もみじ「夫くん元気だった?すごいね、ちゃんと左ハンドル運転してるねぇぇ!」

夫「・・・・別に?普通だから」

もみじ「そっかぁ。あれ?スピード速い、速すぎやしないか?!?!」

夫「ここ高速だから。これぐらいのスピードでもみじにも運転してもらうし」(さらに加速する夫)

もみじ「・・・(気絶)」

そして片側の車線が合流するポイントがあり、

もみじ「ギャー!隣ぶつかるよォ〜!!」

夫「ぶつかんねーよ!うるせーな!


夫よ・・・
なんだか以前と人格が変わっていないだろうか。

私は「静かなるドン」が好きなんですが、わたしの知っている彼は、サラリーマンのときのドンちゃんのような、本来おおらかなタイプ。


出典:『静かなるドン』新田たつお
『週刊漫画サンデー』(実業之日本社)

ところが、さっきから何やら、短気というか常時イライラというか。

出典:『静かなるドン』新田たつお
『週刊漫画サンデー』(実業之日本社)

夜のドンちゃんみたいにカッコいいならいいんだけど、ただイラついてるだけにしか…。
一体全体どうしたのか。アメリカに来て人格が変わった?

前途多難な駐在(帯同)生活が始まります。

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