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自家製ジンジャーエール

時に、西暦2024年。

おじさんが1人、迷子になっていた。
小田急百貨店の取り壊し工事の余波で、またも大きく地形を変えた新宿駅。なんとか地上に這い出たおじさんの目に飛び込んで来たのは、見慣れた場所の見慣れぬ景色であった。


そんな訳で、「旨いジンギスカンがある」という誘いにホイホイ釣られ、新宿までやってきた。まずは例によって自分と同じくホイホイ釣られたハシモトさんと合流し、続いてTwitterが生んだ奇跡によってホイホイ釣られる羽目になったエヌ氏、最後に真打しんいちさんが合流して全員集合。


17時半からジンギスカン食べようって集まりなのに、昼過ぎには全員集まるという前のめりなおじさんたち。まぁ、積もる話なんていくらでも積もってますからね。

子持ちのおじさんが4人も集まれば、話題の中心はやはり家庭、特に子供たちの事になる。
子供の生活環境が変われば、大人の生活も変わる。同い年でも違う個性があるし、歳が離れていても似たような出来事はある。当たり前のようで、日常に追い立てられている間に失ってしまう心の余裕とか考え方を、ここでは少し取り戻せるように感じている。

天気予報が二転三転してこっちも一喜一憂してたけど、皆さん普段の行いが良いので当日はびっくりするほどの晴天。しかもちょっと風が吹き抜けるおまけ付き。みんな普段からどれほどの徳を積んでいるのだろう。写真日和だ。


お茶したりカメラ眺めたりした後は、さて主賓のジンギスカンさんだ。
ちゃんとしたものを食べるのは学生時代の研修旅行以来だから実に15年ぶりで当時の記憶は曖昧だけど、さしあたって今回のジンギスカンが全てのジンギスカンを過去にする味だったのは確かだ。みんなが笑顔になっている事がそのなによりの証明である。

写真撮るより楽しい会話や美味しい食事のことばかりが頭をよぎるけど、写真は生活史を残す為に始めたのであって写真の為に生活がある訳じゃない。すこぶる健康的な話だ。生き様が魅力的な人の写真はもれなく魅力的だしね。

機材の話しかしないおじさんはレンズの先にあるものをちゃんと見たことがないし(個人の感想です)、モデルがあーだ撮影会がどーだ言ってるおじさんは下品な下心しかないし(個人の感想です)、写真の為の生活なんて、後には何も残らない(個人の感想です)。
次は少し働かなきゃな(※)と思いつつ、お腹を空かせている。

※今回一度も肉を焼く事なく終わった


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