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《防災士解説》防災気象情報が教えてくれるもの〈気象警報・注意報編〉
こんにちは!防災士のFukushimacamです。今日は防災気象情報についてみなさんと共有していければなと思います。今回は気象警報・注意報編です。
防災気象情報の中で一番馴染み深い警報や注意報。種類や情報の意図を知って、正しい行動に移しましょう!
そもそも防災気象情報とはなんぞや
防災気象情報とは、気象庁が発表している気象・地震・火山等に関する予報や情報の総称のことです。災害から身を守るための情報と生活に役立てる情報の2種類に大きく分かれています。
「気象情報」と聞くと天気関係だけと思われがちですが、地震情報や噴火速報などもこの防災気象情報の一種です。
(下2つの画像は過去のデータです)
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ということで、その1つ「気象警報・注意報」について見ていきましょう!
気象警報・注意報について
(1)概要
まず、大まかな種類について見ていきます。ご存知の方が多いと思いますが、気象警報・注意報の中には
・気象注意報
・気象警報
・気象特別警報
の3つがあります。種類によって、警戒度や現在の状況がわかるようになっています。
(2)気象注意報
気象注意報とは災害が発生するおそれのあるときに注意を呼びかけて行う予報です。下の図のように16種類あります。
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気象警報・注意報の中の注意報では生活に役立てる情報があります。低温や乾燥などですね。重大な災害に繋がるわけではないので、これらの情報に警報は存在しません。確かに、着雪警報や霜警報など聞きませんね。
災害から身を守るための情報である、大雨や高潮などは警報もあり危険度レベル(キキクル)でレベル2にあたる情報です。キキクルについては、後日また解説したいと思います!
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(3)気象警報
気象警報とは、重大な災害が発生するおそれのあるときに警戒を呼びかけて行う予報です。7種類あります。
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気象警報には災害から身を守るための情報のみとなっています。
特に、大雨や高潮に関しては警戒レベル3から4相当の情報となっています。
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(4)気象特別警報
気象特別警報とは、警報の発表基準をはるかに超える大雨等が予想され、重大な災害が発生するおそれが著しく高まっている場合に発表され、最大級の警戒を呼びかける情報です。また、平成25年から運用された情報です。
年に1回は大雨特別警報など実際聞きますね。それほど毎年、大災害が起きていることになります。
特別警報は6種類あります。ただ、大雪や暴風雪特別警報は発表されたことがありません。
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警戒レベルは大雨に関して5相当にあたり、命の危険が迫っている情報です。
大雪など警戒レベルが設定されていませんが、特別警報が出たら甚大な災害がすでに起きている恐れがあるため、油断してはいけません。
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(5)とるべき対応や知識、確認のしかた
気象注意報でも、「災害が発生するおそれがある」情報のため、決して安全ではありません。気象情報を随時確認し、周囲の状況に応じて行動することが必要になります。参考として、警報の中で大雨警報等では高齢者等避難の目安になります。
また、気象注意報では生活に役立てる情報ということで、産業の中で特に「農業」に対して配慮されています。確かに、霜注意報や低温注意報があることで、農作物の管理に役立ちますね。
気象警報・注意報は弊団体のDiscordで自動更新しており、いつでも、無料で最速に確認することができます!
地図もあり、一目で確認できます!!
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もちろん、気象庁からも見られます!
【参考】危険警報について
防災気象情報に関する検討会(座長:矢守克也・京都大学防災研究所副所長)という会議が2024年6月18日行われました。
そこで、気象庁と国土交通省は、自然災害への警戒を呼び掛ける際に発表する防災気象情報を再編することになり、「洪水」「大雨浸水」「土砂災害」「高潮」の4種別について、警戒度を5段階で示すことになりました。最も警戒度の高いレベル5相当の「特別警報」の下に、レベル4相当の「危険警報」を新設する方針です。26年春ごろの運用開始を目指すようです。
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詳しいとりまとめは下のPDFから確認できます。
こちらも、新しい情報が入り次第解説していきたいと思います。
おわりに
どうだったでしょうかー?
よく見聞きする警報や注意報に新たな発見ができたらいいなと思います!
この防災気象情報は多くの種類があるため、少しずつ更新していきたいと思います。
ここまで読んでくださりありがとうございました!
防災QUIZ
一番発表回数の多い気象注意報はどれでしょう!?
①大雨注意報
②雷注意報
③乾燥注意報
前のQUIZの答え合わせ
③1182cm でした!
1927年2月14日に滋賀県の伊吹山で観測されました。
(現在は観測されていない)