10億円持ってるつもりで過ごす
就職して、2年が経った。面接でなんとか取り繕った表面はぼろぼろに崩れ、今となっては端っこでいつも黙っているただの塊になってしまった。
毎日精神をすり減らして過ごす日々に辟易する。そこで編み出した精神を保つ方法が10億円を持っているつもりで過ごすことである。
10億円は当然持っていないのだが、10億円あったらこのどんよりとした精神状態から脱することができると確信している。お金は不安を解決するツールであると考えているためである。
まず、10億円持っていたら絶対にしないことをやめた。具体的には無駄に落ち込んだり考えすぎたりすることである。何か都合の悪いことが起きても、「まあ、10億持ってるからいいか♪」と思って流せるようになった。これはかなり大きい。
他にも、本を買うのを我慢したり、食材を選ぶときに1番安いもの以外も検討したりするようになった。実際に10億円を持っているわけではないので際限なく購入することは不可能だが、買い物が楽しくなって気分が良くなった。
この考えは「楽しいから笑うのではない、笑うから楽しいのだ」という名言からヒントを得た。10億円を既に持っているつもりで生活したら、本当に10億円を手にすることができるかもしれない。その日を夢見て、今日も10億あるけど少しは社会と関わっとくかーと労働に出る。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?