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IATAが空港発着枠規制のグローバルな適用を求める
国際航空運送協会(IATA)は6月15日、アフリカ/アジア太平洋/欧州/ラテンアメリカ/中東/北米の航空会社を代表し、各国政府に対し、世界の空港スロット(発着枠)のガイドライン(WASG)に基づいた、一貫性、公正、透明性のある発着枠の割り当てを守るため、WASGの世界的な整合性を確保するよう求めた。
WASG はWorldwide Airport Slot Guidelinesの略称で、航空会社/スロットコーディネーター/ファシリテーターが従うべき原理原則、手続き方法、処理過程などが定められ、IATA/国際空港評議会(ACI)/世界空港調整グループ(WWACG)によって開発・維持管理が行われている。この中には発着調整における優先順位であるULルール(Use It or Lose It規則)なども規定されている。
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WASGは各地空港で発着枠が限られている中で、ULルールなどにより、航空会社に割り当てられたスロットの使用率が最適化されるよう監視、審査するというもの。しかし近年、世界各地の空港ではそれぞれ独自の運用条件のもと、スロット配分や運用が行われている。
IATAは「発着枠規制が統一されていないことは、航空会社のスケジュールに混乱を招く危険があり、グローバルな接続性、効率性、競争、選択肢の進歩を阻害する」と警告したうえで、「スロット規制を行う空港の数が世界中で着実に増加している中で、各国政府がWASGに沿ったスロット規制の調和の重要性を認識することが重要だ」としている。
ACIもWASGの重要性を認めているが、発着枠のガイドラインを空港の「独特の運営の複雑さ」に合わせて調整するには、地域および国家の関与が必要であると強調している。
2023年6月22日掲載