人見知りタイプにおすすめ!クライアントとの対話が活性化する「ヒアリング前の課題分析」/田口真行のWebディレクション解説
習得が難しいと言われる「ディレクション」を、とことん嚙み砕いて解説します。これからディレクターを目指すビギナーの方、また、ディレクター不在の現場で「ディレクションを担っている(ディレクター的な立ち回りをしている)」デザイナーやエンジニアの方に向けてお届けします。
今回のテーマは、クライアントとの対話が活性化する「ヒアリング前の課題分析」ワンポイント解説を動画&テキストでお楽しみください!
ヒアリングを円滑に進行するためには、いかに相手との対話を育んでいくかが大きなポイントです
…が、人見知りタイプな私は、この点かなり苦労してきました。その苦手意識を克服するためにやっているのが「いちユーザ目線で行う課題分析」です。
例えば「ウェブサイトをリニューアルしたい」という考えているクライアントへのヒアリングの前、いちユーザ目線で既存サイトをチェックして、気になる点を手元のノートにピックアップしておきます。
課題点の抽出は、モノとコト、ふたつの視点で行います。
「既存コンテンツをリニューアルしたい」というからには、そのコンテンツになんらかの問題が生じているわけで、それをいちユーザ目線で推測しながらピックアップしていきます。
まず「モノ視点」で、対象コンテンツ(ここではウェブサイト)のつくりをチェックします。
例えば、競合他社と比較して「掲載情報」に不足や違和感、またレイアウトやナビゲーションなどの「構造」や「表現」の違和感をピックアップします。
つぎに「コト視点」で、対象サイトがもたらす利用者への影響をチェックします。
情報をユーザーにどう届けているか(ユーザーはどう受け取っているか)という伝達性や、使い勝手など含む操作性の違和感などをピックアップします。
ちなみに、「体験性」チェックでは、「もっと、こうしたアプローチができるんじゃないか?(アリなんじゃないか?)」といったユーザ体験を拡張するアイデアを出していくこともあります。
ここでピックアップした「違和感」は、今後コンテンツをリニューアルする上で「課題となりえる可能性」を含む、あくまでいち意見です。いわば『おせっかい』です。
「ヒアリング前の一方的な課題点の抽出や分析って有効なの?」って思う方もいるかもしれませんが、プロの専門家の立場からの『おせっかい』に価値を感じてくれるクライアントが多くいます。
ヒアリング前に率先して取り組んだ制作側の『おせっかい』を「余計なことするなよ!」なんて突っぱねる人は(少なくとも私の過去の経験上は)皆無で、逆に、喜んでもらえることがほとんどです。
で、ここでピックアップした「違和感(課題となりえる可能性)」を切り口に、クライアントとのヒアリングを進行することで、ナチュラルに対話を紡いでいくことができます。…続く
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