#41 嫌いなヤツも時には役立つ
始めにお伝えしておくと、ひとの話ではありません。Gです。
好きなものに向かうエネルギーや行動力が強いのはなんとなく理解していましたが、嫌いなものに向かうそれも、時として凄まじい勢いを発揮するものだな、と実感することがありました。
スタジオの虫対策の話。
運営しているスタジオは1階の店舗のため、虫の侵入を完璧に防ぐのは難しい状況です。建物の2階と3階は居住区間になっていますが1階は倉庫や工場、駐車場を想定していたような作りになっています。なので、外からの侵入、場合によっては階段を伝ってくるケースもあります。
飲食店よりはマシだと思うけど、ゼロにはできない。
そしてそれはGも同様に。しかし、なんとしてでもゼロに近づけたいと思い、いろいろ試行錯誤しています。
そんな中、たまたま見つけた「Gはダンボールを好んで棲家にしやすく、卵を産み付ける」という記事。
「まじかっ」と思うと同時に私はすでにダンボールを片付ける行動に手が動いていました。
スタジオには、お客様の目に入りにくい高い位置に実は20~30枚くらいのダンボールの束を置いていました。
開業当初に購入した備品など、かなり大き目のダンボールです。
「いつかなにかに使うかも・・」という気持ちがあって、また、2年前までは捨てるのは有料という認識があったせいでなかなか捨てられずに保管していした。
実際、たまに入るイベント関連や予期しないことでダンボールが役立つことが数回あったので、「邪魔にならないし、ま、いっか」と思ってそのままにしていました。
が、例の記事を見て、即、捨てる行動に移しました。
一言で、「捨てる」といっても結構手間がかかります。
まず有料という認識があったので再度調べて、いつゴミの回収があるのかを確認。そしたら、なんといまは資源ごみとして無料で回収してくれる。しかも運がいいことに明日が回収日!
ということで、耐震を兼ねた大きな棚(高さ約3m)の上にあるダンボールを、脚立使って全部下ろす。一人で脚立を上り下りしながら重たいダンボールを下げる作業は割と体力使います。
下ろしたダンボールはいくつかにまとめて紐でくくる。この紐締めも、適当にしてしまうと緩むので、きっちり締めた上で、紐の部分に隙間ができないようにさらにダンボールを押し込んで入れてキチキチに締めることが必要でした。
文章にしてみるとあっさりしてますが、私にとっては一つひとつが結構「面倒くさい」作業。面倒と思っている時点で体がキビキビ動かないので通常であれば、ゴミに出すまで絶対30分はかかる。
しかし、そのときたまたま、次のレッスンの時間まで20分もない状況でした。
記事を見つけてダンボールを片付けようと思ったときは「帰りにやるか」と一瞬、頭を過りましたが、「全部終わってからだと絶対疲れてやりたくない気持ちで先送りしそう。でもGの棲家の可能性は潰したい」とすぐに思い直しました。
で、人間やればできるものですね~。
30分は絶対かかると思っていたけど、次のレッスンまでに間に合わせなければならない使命感と、絶対的に撲滅したいGへの嫌悪感が合わさって、15分もかからずに終了することができました。
そして、見た目もスッキリ。
いつか使うかも、と思いつつ、どこかで「片付けたいなー」と思っていたせいか、気持ち的にもかなりスッキリしてる。
なんだよ、もっと早くやればよかった・・
自分の「面倒くささ」に呆れつつも、嫌いなものが駆り立てる行動力って結構すごいな、と改めて感じました。
使命感と嫌悪感の組み合わせも、ときには最強のパワーを発揮してくれます。
もし気に入っていただけましたら、次回の更新もぜひ楽しみにお待ちいただけたら嬉しいです。