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台所は距離を超えて時差を超えて

トワを連れて夏のベルリン。

最近はAirbnbをフル活用してこどもがいそうな家に泊まるという、新しい旅の楽しみを見つけた。今回もトワと同い年の女の子がいるおうち。逢えるの楽しみだねっていうメールを何度かやりとりして当日、アパートの階段から降りてきて迎えてくれた家主のフランチェスカも、わたしと同世代の印象。わたしたちが話をしている間に、こどもたちはすぐに一緒に遊びはじめた。

その日は親子2組で近所の公園やスーパー、オーガニックのお店なんかをぐるぐるして、アイスクリームを食べて帰ってきて、フランチェスカがちゃちゃっとトマトソースのパスタを作ってくれた。二人とも「こどもは必ずやトマトソースを服につける」ということをよーく知っていて、Tシャツを脱がせて好きなように食べさせた。母ちゃんの知恵は万国共通。

次の日から親子は旅に出てしまったので、わたしたちはお留守番しつつベルリン暮らし。鉢植えの水やりを頼まれて毎日。いつもフランチェスカがバタバタと暮らす台所に立って気づく、彼女の暮らしぶりや好み、そして資源ゴミの分別。うーんわかる。こどもができてから、少しでも地球にやさしくしたいとか、オーガニックを取り入れたいとか、植物を育てたいとか、思うっていうこと。そんな気持ちが生活のバタバタの中に溶け込んで、彼女のその台所はできていた。

距離を超えて時差を超えてつながる、わたしたちの価値観。彼女は絶対東京に遊びに行くと宣言し、1年半後には第2子妊娠中の大きなお腹を抱えて本当にやってきた。

1日しか逢ってないのにこんなに仲良くなれたのは、やっぱり子どもたちのおかげだな〜とも思う。

Berlin, Germany 
2016

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