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セプター競馬部
セプター競馬部というものを作って、最初のシーズンが終わりました。
セプターとはゲーム「カルドセプト」のプレイヤーを指す言葉です。おれは昔、セプター達を集めたゲームコミュニティを運営していたことがあって、今でもその時の仲間たちを中心にゆるく繋がりをもっていて、他のゲームや趣味を一緒に遊んでいます。
その仲間たちと一緒に今年から競馬をやってみたので、記録をメモします。今回の記事では、競馬部を作るまでの話と、競馬がボードゲーム勢に向いているという話を書きます。
作るまでの経緯
前から競馬には興味があったのですが、今年まで一度も馬券を購入したことがありませんでした。もともとスポーツ観戦っぽいコンテンツは好きだったので、たまにテレビ中継を観ることはありましたが、そこまで熱心なファンではありませんでした。
それでも周囲で少しずつ競馬の話題が目に入るようになって、なんだか気になってきたので、オンラインで馬券を買う方法を調べてみました。
かなり昔に一度調べたことがあって、よく覚えてませんがその時は「なんか面倒くさいからやめておこう」と思った記憶だけ残ってます。まだまだオンライン対応が弱かったのか、おれのやる気がそこまででもなかったのか分かりませんが、その時は購入に至りませんでした。
今回調べたら、結構手軽に買えるようになってました。最初の銀行口座との連携部分でちょっと面倒くさいとは思いましたが、それさえ登録すれば簡単に買えるようになる。もちろん「どの馬券を買えば良いのか」という問題は全く別に存在するのですが、これだと思った馬券を購入するアクション自体は手軽にできるようになりました。
そんなわけで1~2回買ってみて、テレビの競馬中継を観ながら競馬というコンテンツを楽しんでみたら、思いのほかハマりました。
競馬はものすごいパワーを持ったメジャーコンテンツなのだと、いまさらながら感じたのです。これはみんなで遊んだら楽しいんじゃないかと感じて、セプター仲間たちに声をかけて、一緒に巻き込んで遊んでみようと考えました。
競馬はメジャーコンテンツ
ですよね。特にGIレースは完全にメジャーコンテンツです。
おれはスポーツを観るのが好きなので、普段あまり見かけないマイナー競技なども喜んで観ます。なので東京オリンピックはすごく魅力的なイベントで、毎日様々な競技を楽しませてもらいました。
面白い競技はたくさんあるし、というかどの競技も面白かったんですが、じゃあオリンピック期間以外にそれらの競技を目にする機会があるかというと、なかなか限られますよね。あれほど盛り上がったスケボーもクライミングもフェンシングも、積極的に追いかけない限り、次に出会えるのは4年後になりかねません。
まあそのテーマは完全に別の話なのでこの辺にしときますが、世の中になかなか扱われないマイナー競技がたくさんある中で、競馬のGIレースって相当すごいです。やるたびにヤフーのトップにちゃんと結果が載るし、地上波の生中継があるし、スポーツニュースでも特集されるし、スポーツメディアでもガンガン扱われます。動くお金も大きいし、ファンもたくさんいる。
そんなメジャーコンテンツなのに、これまでの人生で、おれはあまり触れてこなかった。スルーするには勿体なさすぎる。そう思って手を出してみたら、これが想像以上に面白いコンテンツだった。というわけで、周囲にちょっと広めて巻き込みたいなと思ったわけでした。
競馬とボードゲーム勢との親和性
われわれセプターが遊んでいた「カルドセプト」は、ボードゲームとカードゲームを組み合わせた対戦ゲームです。反射神経はあまり必要なく、頭を使って考えるのが好きな人に向いていて、カルドセプトが好きな人は大体ボードゲームも好きな印象があります。最近はカルドセプトの新作が全然出てくれないので、今はボードゲームで遊んでいることが多いです。
競馬もまた、反射神経が必要なくて、頭を使って考えるゲームです。要素の違いは少なからずありますが、勝率を少しでも高めるために思考を駆使するという点では、ものすごく高度なボードゲームに似た遊びができます。そんなところが、周囲のセプター達にも受け入れられるんじゃないかと思って、対戦ゲームのように一緒に遊べたら良いなと考えたのでした。
何しろ、競馬は考えるべき要素がたくさんあります。
競馬場のコース特性
その日の天候によるコース特性の変化
各馬の実績、能力、コース適正
血統から想定される素質や適性
前走からの疲労具合、成長具合
調教の様子やタイムから想定される調子の良し悪し
過去のレースデータから、勝ちやすい馬を検討
枠順による有利不利
レース展開の予想、他の馬との力関係や作戦
騎手の能力、相性
当日パドックでの調子の見極め
陣営ごとのコメントから真意を読み取る
そもそも陣営はこのレースで1位を狙っているのか、1位ではなくとも上位を目指しているのか、次戦に向けた叩き台なのか
などなど。
GIレースが続くシーズンになると、10頭以上の馬について毎週上記のようなことを検討しなければいけないので、考えるべきことが無限にあります。時間はいくらあっても足りず、完璧な結論は出せません。それが楽しいのです。
どれだけ考えても考えても、天気が荒れて前提条件が狂ったり、応援する馬が気合が入りすぎて出遅れたり、他の馬とぶつかって上手にスパートできず能力を発揮できないまま沈んだり。最高の戦略を立てたのにダイス目で全てが狂うようなゲームが好きな人たちにとって、これ以上ない遊びだと思うのです。
この楽しい遊びを共有したいと思って、今年の夏前に Twitter で周囲に声をかけてみました。何度かテストとして遊んだら、やはり楽しいことが確信できたので、10月から12月にかけての秋冬シーズンに向けて本格的に開催することにしました。
とまあ、こんなところです。
次の記事では、その最初のシーズンについて、覚えてることを思い出しながら全体的にまとめてみます。