ルッキズム九想観

本日7月10日付けの朝日新聞朝刊に町田康の(想 人間は道である)見た目に左右されない、とは?が掲載されていた。

(想 人間は道である)は町田康の連載なのか?
今まで気がつかなかったのだけど、今回はルッキズムについてのエッセイだ。

数多くの書籍も関西弁で綴られており、非常に楽しく読ませてもらっているのだが、着眼点が独特なのでハッとさせられる発見がいつもある。

今回仏教の九想観について触れていた。
美女を見ても煩悩を幻滅させるために、美女が死んで腐敗し虫がたかり、やがて骨になるところを想像するという考え方である。

それを絵にしたものを九想図といい、死体が朽ちていく経過を九段階にわけて描いた仏教絵画である。

たしか、愛妻家芸人として知られている土田晃之か誰かが
「美女が目の前に現れたら、こいつはとんでもない薬中でギャンブル依存症で殺人も犯していると考えるようにしている」
というようなことを言っていたような。

まさに九想観である。

見た目というのは毒にも薬にもなるわけだが、釈迦でさえ美女の対処法を考えるくらいなのだから、やはり一定以上の衝撃やパワーというのはあるのだろう。

様々な宗教については興味があり、それぞれの思想を巡っては自分なりに考えてみたりするのだが、今のところ煩悩についてはあったほうが断然人生は楽しいだろうと思うのである。
私は常にファムファタールを目指している。
側も中身も大切だ。


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