青春って地獄のように美しい

スクールゾーン/恋じゃない【のぞき見シネマ】

吉本のお笑いコンビスクールゾーンののぞき見シネマ。
韓国人店員と韓流好き女子の短編ドラマが有名でそれはそれでいいんだけれど、思いもよらず美しい名作を見つけてしまったのだ。

一方的な片思いをしている女とその女のことを雑に扱う男。
しかし、自分のことをここまで好きになってくれる女は実際この子しかいなくて、いつの間にか共依存状態になっているカップルの話。

二人とも20代前半と若く、お互い自己肯定感が低いため、女は男の言いなりになるし、男は嫉妬して強がる。
20分で若い頃の痛い恋愛を凝縮したような地獄のように美しいドラマに仕上がっていて感動が止まらない。

昔見たみうらじゅん原作、田口トモロヲ監督の「アイデン&ティティ」や「色即ぜねれいしょん」の童貞を拗らせて出来上がったしょうもない男とそこにいるブスな女(巨乳)を思い出す。


私はこのYouTubeを見て号泣してしまったのだが、コメントを読むと爆笑した人の方が多数であった。
本当にそうなの?
Z世代の感覚?
それとも泣いちゃった側の人はコメントしていないだけなのか。
あんなにいいものを見たのに、自分の感覚に自信が持てなくなってしまった。

いずれみんな大人になり、あの頃のように嫉妬したり、必死になったりすることはなくなるんだ。
恋愛だって上手くなる。
だけど、あの頃のお互いを傷つけるような不器用な恋愛はやっておいてよかったと思うのである。
感情がぐちゃぐちゃになるような青春は若者の特権だ。

スクールゾーンの二人の人間観察力が高いというのが大前提としてあるのだが、見応えのある美しい映画を一本見たような感覚に陥ってしまった。
誰かに話したいのだが、アラフィフにもなって子供の恋愛で涙するなんて少し気恥ずかしいのでここでしか吐露できないのがもどかしい。



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