見出し画像

【脳科学小話】こんなに面白い脳科学

脳科学について学習していると色々な発見をするもので、その一部を共有していきたいと思います。

0.5秒前に脳は意思決定している?

こちらは有名な話なので、知っている人も多いことと存じます。
もしご存知ない方はこちらの記事を読むといいかもです。

こちらの記事では、自由意志が0.2秒だけしかないといった内容ですが、いずれにせよそれだけ短い時間で私たちは意思決定しているのです。
また、意思決定についてはこのような話も議論されることがあるそうです。

意思決定するから行動するのではなく、行動してからその意図を創作して語る?(作話症という病)

よく映画でもテーマになるもので、最近でいうと「ジョーカー」は一つの例ではないかと思います。

作話症は本人が嘘をつく意図なく言っているので、聞き取る側はそれが真実と捉えられやすいということです。例えば、スティーブ・ジョブズは誰かから聞いたアイデアを翌日には自分のアイデアかのように述べたという逸話もありましたが(現実婉曲空間)、それと似たイメージかもしれませんね。

ある脳外科医が手術中に患者の腕をあげる作用のある部位を刺激して、あげさせたのですが、その際なぜあげたかを患者に聞くと、「先生を驚かせたかった」などと話したという事例があったようです。

もし、私たちは本当は生まれた瞬間に全て脳の信号があらかじめ設計されていて、それに従って生きているならば、自由意志などは本当は存在せず、ただ脳の信号の通りに動いているだけで、それに対して動機として感情を付加されているだけだとしたら、ラプラスの悪魔は証明される日も近いかもしれません。

人の行動を誘導するテクニック(プライミング)

ある大学の研究で事前に「理想のデートプランを書かせた」グループと「天気について書かせた」グループがあり、それぞれに5000ドルと60時間を与えたらどのような使い方をするかを尋ねるという実験をしました。
その結果、後者グループに比べ前者のグループの男性は豪快にお金を使い、女性はボランティアにやたらお金を使う傾向があったそうです。

このように事前に何かしらの条件付けを行い、その結果、次の行動を変化させる効果をプライミング効果といいます。
厳密な定義等はこちらをご覧ください。

これもある大学の実験ですが、事前にお金に関するプライミングを受けたことによって、他者を助けるまでプライミングを受けない人と比べ長くかかったり、力を貸す時間も短くなるという結果が出たそうです。
他にも単独で余暇活動を選んだり、他の被験者と談笑するときに距離を置いて座る傾向があったのだそう。

個人的には他人に褒められた時とお金をもらった時の脳の活動部位が一緒である(≒同じ感情であるから)、ある種満たされた気持ちになっているからという可能性もあるのかなぁとも思ったりします。

ただお金をもらうことは嬉しいことではありますが、幸福との相関関係はある一定程度で留まってしまうので、一定の金額を得た人は他者貢献に努めるようになるのでしょうね。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?