【連載】コンシューマーニューロサイエンスを読む【第一回】

最近、日経新聞より過去の実験の再現性について「?」がつくような記事が出ましたね。

だから、脳科学や行動経済学の実験を信奉せよとは言いませんが、ビジネス向けの実験記事をベースに自社でナレッジを貯めていくための基礎的な情報を把握するためにこちらの本について研究してみたいと思います。

コンシューマーニューロサイエンスとは?

コンシューマーニューロサイエンスは英語でいうと、「consumer neuroscience」と書き、日本語で「消費者神経科学」と訳されます。

消費者は自分がどのように感じるのか考えたり、それによって行動することはないという理解のもとで、消費者の脳を把握することで消費者にとってベストなマーケティング手法の発見を手助けするための分野といえそうです。

コンシューマーニューロサイエンスのメリット

企業側の利点は、ROI(投資対効果)を改善できる点にあるといえそうです。当然ですが、消費者の脳内の理解を深めることで、何が自社のプロダクトでアプローチする上で最善かということについて最適化をはかることができます。

脳の中身(一例)

幸せと感じるときは、ドーパミンが放出されていることが多く、これらが動いた範囲を報酬回路といったりします。また、最近の研究で、お金をもらう時と褒められた時に活動する部位が近いことから、似たような回路を通っているのではないかと類推されます。

マーケティングにおいて、消費者感情というのは切っても切り離せない関係にあるかと思いますが、その中でも「扁桃体」については知っておいたほうがいいでしょう。扁桃体は脳の中心部の方にある大脳辺縁系の中一部で、アーモンドのような形をしています。ちなみに大脳辺縁系についてはニューラリンクを手がけるイーロンマスク氏もコメントしています。

さて、扁桃体の話に戻りますと、扁桃体は感情の検出に関与する重要な脳領域の一つと言われています。恐怖を感じたり、他人の感情を知覚するのに不可欠と言われています。ちなみに、起業家の高い情熱は投資家の脳内にアプローチできるとする論文などもあるようです。

扁桃体は恐怖のみならず、幸せや怒り、性的興奮の時も活動すると言われています。

行動

買い物行動に関するデータから、消費者はほぼ毎日約45%が同じ状況で繰り返しているとのことです。例えば、同じブランドであったり、同じ量であったり、同じタイプの食品だったり。

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