Lily Playground Books #3 プログラミング教育と情熱
Lily Playground Books #3の公開
Lily Playground Booksの3冊目の購読を開始しました。無償で公開しています。ぜひ遊んでみてください。
Swift Playgroundsのグラフィックスプログラミング教材です。シンプルなコードを少しづつ重ね、だんだんと豊かな表現になるグラフィックエフェクトを楽しめます。僕が教えている大学の演習でも2年前から正式採用しています。メソッドチェーンで図形を操作できるのでコードも書きやすいと思います。
今回のBooks #3のテーマは「タッチとエフェクト」で、名の通りタッチに反応してエフェクトを出すプログラミングを学べます。ヘッダの画像はエフェクトの1例で、円を引き伸ばしたりサイズ変えたりしながらたくさん散らした絵ですね。サンプルの中でもお気に入りの表現効果です。
Lily Playgroundシリーズも#3でひと区切りです。
Swift Playgroundsは教材活用できるのか
さて、iPadかMacが必要というハードルもあって、Swift Playgroundsを使った学習実績は日本であまり聞きませんが、いくつかの中学高校での採用しているようです。Apple公式の「コードを学ぼう」シリーズを使うのですが、いざ触ってみると相当にやりこむ生徒さんも多いとのこと。
オンラインコミュニティにあがる教員の方の相談をみてみると、生徒さんの質問が技術の深いところを突くのなんの。Booksの内部コードを解析しなければ答えられないような話だったりしました。そこまで没頭できる教材って素晴らしいですよね。
iPad/Macが必要とはいえ、その後の教材は無償で手に入りますし、上記のように没頭する生徒さんの実績もあります。初期投資としても価値あるApp、有効なアプローチだと思います。
情熱抱けるきっかけの場づくり
Lily Playground Booksも、本格的なApp開発スキルを身につけられる…わけではありませんが、プログラミングで一番大事なものを身につけられるよう心がけて作っています。つまりプログラミングを楽しく思う気持ち、情熱です。
開発技法、ロジックの追求、設計理念、新技術のキャッチアップ、チーム開発のマネジメント……実用App開発に必要なことは挙げればキリがありません。しかし、いくら時代が進んでも、もっとも根源的なのはプログラミングを楽しめる情熱にほかなりません。
そも、僕自身が大学でプログラミングに触れて情熱を持ててよかったなーと思えているので(経験則で恐縮ですが)。それから20年以上この世界で生きていて思うのが、やっぱり楽しくやるのが一番だなと。
こまけぇこたぁいいんだよ
もちろん高度なシステム設計技法とか学ぶのも大事だけど、まずはグチャグチャなコードでもかまわんッ!楽しく没頭できるようなプログラミングをするんだッ!…そんな、きっかけの場を醸成できたらと思っています。
Lily Playground Booksがその一助となりますように。