北斗百貨店拳
皆さん、こんにちは。およそデパートが似合わない木賃ふくよし(芸名)です。
ヒゲの小汚いおっさんが、デパートというオシャレ空間にいるだけで、
(´°Д°)」 申し訳ない!
って思っちゃうの。
しかし、今回はその小汚いおっさんであるワタクシが大阪のオシャレなデパートで、ディオールとかプラダとかグッチとかダンヒルに囲まれて、
(´・Д・)」コーラを売る。
という暴挙に出た訳です。ええ。
しかし、何度もアウェイでコーラを売り続けたワタクシ、むしろ、
(´・∀・)」 全部売り切っても構わんのだろう?
ぐらいの強気でいたのですが、全然売れません。
詳しくはこちら。
しかも、今回は全18社の色んなクラフトコーラを売る必要があり、コレが難関なのであった。
そう。他社コーラの知識が薄いから売りづらいのもある。
自分が制作に関わったコーラなら、当然知識はあるから売りやすい。セールスポイントも熟知しているからだ。
しかし、他社の製品となると、
(´°Д°)」むちゃくちゃ売りづらい。
まず、まだ飲んだことのない製品もあり、味さえ知らないのだ。
飲んだ事はあっても、ちゃんと味を覚えているとも限らない。いや、味だけならいいが、製品に使用されているスパイスなどを把握してないから、オススメしづらいのである。
てな訳で、まずは試飲しまくって知識と味を把握。
だが、いくら個性的で美味しいコーラが揃っているとは言え、一度に続けて飲むと、
(´°Д°)」舌が馬鹿になって
味がよくわからないのよ。
全18社、30種類近くのコーラを飲み比べ、正直、最小限ではあるが、大まかな味と、使用されている主なスパイスなどを把握するまでに2日掛かった。
セールスポイントを把握し、各々のコーラの売り方を把握するまでに更に1日を要した。
だが、それでも売りづらい。
理由は色々あるが、一番の理由は「自社のコーラへの誘導禁止」というルールである。
そう。今回のイベントはクラフトコーラ全体のプロモーションなので、自社の商品ばかりをアピールする事は禁止されているのだ。
しかし、前述のように「売り方を把握しているのは自社商品」で、「知識不足で自信を持ってオススメしづらいのが他社製品」なのである。
味の好みだって、そりゃ自分の思い通りに作った自分のコーラが美味いと思ってるし。
なので、数多くの製品の中から「オススメはどれですか?」と言う質問があった時、
(´・▽・)」 コレです!
と自社製品をオススメできないのが相当なネックとなった。
ぶっちゃけ、自社製品に誘導していいなら、あと10%は売上に貢献できただろう。
だが「アイツ、自社製品ばっかり売りやがって」ってな風には思われたくないのが引っ掛かって、全体的に歯切れが悪くなるのだ。
逆に言えば、自分のオススメはコレ!ってのを前面に出して、後はお客様に選んでいただく方が売りやすかったし、お客様も買いやすかったのではないかと考える次第である。
しかも、大阪人は案外保守的で「全種類試飲ができる」という、せっかくのイベントなのに、4種類以上試す人は5%以下。
がめついイメージのある大阪人だが、実際はシャイで安牌を選ぶ。
更に、せっかちですぐに正解を出したがる傾向があるため、勿体ぶって「コレとコレとコレを飲んでみて」ってな悠長な接客が出来ない。
つまり、男女のカップルが試飲に来たなら、1種類を2つ飲ませるのではなく、2種類を1つずつ飲ませる方が購入率が上がる。
他所に比べ、2杯目を試飲してもらえるチャンスがかなり低いので、1杯目で好みを引き当てなければならない。なかなかの難関である。
だが、売れない、売りにくいと嘆くだけでは何の解決にもならない。無為に時間を過ごすのは性に合わない。そこで編み出したのが、
(´・Д・)」いきなり
試飲を押し付ける。
接客(挨拶や説明)してから試飲を勧めるのでは遅い!
まず、通行客がブースに足を止めた時点で試飲を用意し、ブースを見始めたら試飲用コーラを渡して、
(´・∀・)」 はい。
とりあえず試飲どうぞ。
他に気になる商品が
あったら言ってくださいね。
と、「接客しちゃう空気」に持っていく。
そしたらガンガンと次々に試飲を渡し、「試飲は何杯飲んでも本当に無料なんだな」と理解させ、べったりと囲い込み接客をするのだ。
このパターンに持ち込めば、そこそこ売れる。
しかし、前提として、
そもそもの客が少な過ぎる。
前述のように、単価が高い分だけ客数が少ない。客が少ない分だけ囲い込み接客には向いているが、そもそも足を止める客が少な過ぎるのだ。しかも場違いなコーラを売る、という点で、かなりの難易度になっている。
普段なら、とにかく大声を張り上げ、
(´・口・)」クラフトコーラ
いかがですかー!?
と呼び込みしまくりなのだが、周囲が高級紳士服売り場です。声のトーンは60%減。
呼び込み自体が難しい状態。割と八方塞がりである。
POPをいじる事も難しいし、他社さんも絡んでいるから勝手な事が出来る訳もない。
ならばどうするか?
(´・Д・)」店員に売る。
そう。暇な時間を活かして、ブランドショップに試飲を持ち込み、
(´∀`) お忙しいところをスミマセン。
今、催事でコーラを売りに来てます。
よろしかったら、ご試飲どうぞー。
と店員さんにコーラを配りまくる。
実際、阪神百貨店ではコレが功を奏してそれなりに売れた。
阪急百貨店でもきっと効果がある事だろう。
そんな訳で、ここまで苦戦を強いられるとは思っていなかったのが本音だ。
特にmen's館という空間が、あまりにも異質だったと思う。(ちなみに東京の阪急men'sでは売れたらしい)
女性客の多さとか、女性客の脇目の振らなさ具合は完全に予想範囲外だった。men's館なのに。
これらの考察を阪急百貨店の社員さんに報告したら、「だいたい当たってる」との評価。ふむ。
やはり、その大半が「ギフトをお買い求めの女性客」であるとおっしゃっていた。ふむふむ。men's館なのに、と言うか、men's館だから、なのだろう。うむ。
そして、社員さんは、
(´∀`) ちなみに、
彼氏やお父さん、男性への
ギフト予算は年々下がってて、
男性の立場が
どんどん悪くなってますね!
men's館だからこそ肌身に感じる、数字としての「男の立場」の削減。
(´°Д°)」な、泣ける!
(´・Д・)」挫けずに生きて行こうぜ、世の男どもよ。
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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。